【アイナナ】アニメヲタクの初恋 (ページ20)

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『あれ…？環くんとそーちゃんさん…？』

「そう！結成は7人でIDOLiSH7として活動してたんだけど、何故だかMEZZOで先に2人がデビューして…。だけどその後は7人でのデビューも決まって、環くんと壮五さんは2つのユニットを掛け持ちしてる状態だよ。ってか、そーちゃんさんって…」

気付くと桜の顔は緩んでいて楽しそうにグループの説明をし始めた

そーちゃんさんって壮五さんって言うんだな…

「毎年年末に行われるBLACK&WHITEで、去年は男性アイドルグループ部門で一昨年優勝のTRIGGERを抑えてトップになったの」

『そんなにすごかったんだ…』

ある程度はテレビや雑誌を観てないとダメだなとしみじみ感じた

「っていうかさー、ちゃんと家族と話してる？」

『いや…、お姉ちゃんもお父さんも仕事忙しそうだから最低限の話しか最近はしてないけど…』

突然家族の話題に切り替えた桜は全く意味のわかっていない私に対してやっぱり…、と呟く

「IDOLiSH7は小鳥遊事務所所属なんだよ」

キョトンと固まり、桜を見直す

「だーかーらー！維のお父さんの事務所のアイドル達なの！そして維のお姉ちゃんはIDOLiSH7のマネージャー！」

　
『嘘でしょ…？！』

衝撃的な事実

『桜、なんで教えてくれなかったの…？』

「え…、家族と幼馴染のことだし、普通知ってると思うじゃん…」

『…そっか』

あまりにも意気消沈してしまった私に、桜は動揺し始めた

知らなかったのは私だけか

私だけが次元の違うところにいたんだ

もう少しリアルな世界も見ないとな

帰ったらお姉ちゃんと話そう

夜は一織に連絡してみよう

午後の授業は全く覚えていないが、桜も気を遣ってか、あれから話し掛けて来ない

そのまま放課後を迎え、今日はバイトがオフなのでゆっくり帰ることにした