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(YG)
午前10時。
美容院の開店と同時に、オレのお得意様が来店した。
「ユンちゃんおはよー。またよろしくお願いします」
YG「いらっしゃい」
近所に住む姉貴一家は、全員がうちのお得意様だ。
その中でも姉貴はわりと頻繁に来る。
YG「今日はどうする？」
「あんまり決めてないの。ただなんとなく変えようかなって」
小さいときから手を使って何かをすることが好きで、親が美容師だったからオレもなんとなくその道を進んだ。
なろうと思ってから練習台になってくれた姉貴は、そのときからオレのお客様だ。
だから姉貴の髪は本人よりわかってる。
「朝テテがね、切るの？染めるの？染めたらオレも同じ色にする！ってw」
YG「相変わらず姉ちゃん大好きっ子だなあいつは」
「うるさいけどかわいいよ〜」
YG「そういうもんなのか」
「そういうもんなの。でもチムちゃんはちゃんと静かにできる子だからちょっとわかんないか」
YG「うん。で、話戻すけど、少し切ってもいんじゃん？毛先ちょっと傷んでる」
「えーほんと？」
YG「傷んでるとこ切って…色は変える？」
「うーん…ユンちゃんみたいに色々出来ればいいんだけど」
YG「まぁ、会社もあるしな」
「それなのよー」
YG「姉貴的には染めたい？」
「うん」
YG「そしたら内側だけ染めるとかは？外側は暗いままにしといて。まぁこれも一種のツートーンだな」
「それいい！それしたい！」
YG「色はどうする？」
「そしたら金！ずっとやってみたかったの！」
YG「かしこまりましたー」
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作者名：むらたま | 作成日時：2017年4月9日 12時
