[Fischer's] 希望の光 短編集 Part.9

陽菜の思い �� ページ21

陽菜 side

学校を飛び出して休んだこと、パパに言っちゃいけないことを言ったこと…ママやおばあちゃんに怒られるかと思った

でも、学校で何があったとか無理矢理聞いてこないで、私の話をしっかりと聞いてくれた

私のことをしっかり見てくれる人か…

桃はずっと私の傍にいてくれた

私のことを、ちゃんと陽菜として見てくれた

1人でも私のことを分かってくれる人がいるなら、大事にしなきゃ

次の日、今までは嫌で仕方がなかった学校に、久しぶりに晴れた気持ちで向かった

大丈夫…桃がいれば楽しくなる…

私が教室に入ろうとすると、会話が聞こえた

友達「今日、ひな来るのかな」

友達「さぁ？w あいつ、昨日泣きながら帰ってメンバーにヨシヨシされてたんじゃね？w」

桃「…あんたらねぇ！」

友達「うわ、また桃かよ」

桃「そんなに、ひなに喧嘩売って楽しいの？」

友達「別に喧嘩なんて売ってねーよw 俺達が思ってることを言ってるだけだし、言論の自由ってやつ？w」

桃「ほんっとに、呆れるわ」

友達「だってさ、親が有名人なんだぜ？ちょっとぐらい俺らに何かあってもいいじゃん」

桃「なんかって何よ。親は親、ひなはひなでしょ？」

友達「そうだけど、ひなは俺達と違って普通じゃないじゃん。」

普通じゃ…ない…

桃「意味分かんない。ひなは普通だよ！あんたらが変な見方するからおかしくなってるだけじゃん！」

桃…

友達「はいはい、でたよ桃の八方美人」

次は…私が桃を守る番だ…

陽菜「私は普通だよ」

友達「…」

陽菜「私もみんなと同じ普通の子どもだよ」

友達「違うじゃん！親が有名人だったら、普通じゃない…」

陽菜「普通か普通じゃないかなんて他人に決められたくない！私をYouTuberの子どもじゃなくて、陽菜として見てない人達なんかに決められたくない！」

友達「…」

陽菜「普通かどうかなんて私が決める！あんた達の指図なんて受けない！」

桃「…ひな…」

陽菜「それと…私の友達を…桃のこと悪く言ったら、許さないから」

そう言って私は桃を連れて教室を出た

桃「…ははw ひながあんなに言い返してるの初めて見たw」

陽菜「…言っちゃった…私…言っちゃったよ…」

桃「後悔してるの？」

陽菜「…全くw だって私、間違ったこと言ってないもん。今度は桃を私が守る番だもん」

桃「ふふ、それでこそ私の友達だw」

ずっと大切な友達だよ、桃
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めぐさん
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