嘘告から始まった恋でした。【青】

本物の恋39 ページ40

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目が覚めると一番最初に真っ白な天井が目に入った




さ｢A！！！｣




横を見るとさとにぃがいた




『……さとにぃ
心配かけてごめん…』




さ｢ほんとに、全くだよ。

急に歩き出したかと思えば突然走り出すし

足そんなに早くないのに一瞬でいなくなるし

探し回ったら病院から連絡はいるし｣




『…え？』




さ｢ん？どうした？｣




どういうこと…？




『さとにぃが私を連れてきてくれたんじゃないの？』




さ｢……それは｣




なんで？そんなに言いにくいこと？

さとにぃならさとにぃ、さとにぃじゃないならさとにぃじゃないって普通に言えばいいじゃん




『さとにぃじゃないの？』




さ｢…俺は違う｣




『じゃあ誰？お礼言わなきゃでしょ？』




するとさとにぃはゆっくりと口を開いた




さ｢絶対に言うなっていわれたんだけどな…笑




･




･




･




ころんだよ。｣




『え…？ころん…？』




さ｢そう。道で倒れそうになってるお前を見かけて
お前負ぶって病院まで連れてきてくれたらしい。

救急車呼べばいいのに…あいつも馬鹿だよな笑

……ってA！？｣




さとにぃの話を最後まで聞く前に走っていた




どこにいるの？




今1番会いたい人




会わなきゃいけない人




私をいつも苦しめる人




私に光を当ててくれる人＿＿＿＿＿＿＿＿＿。




無我夢中で走っていたらまた視界が揺れ始めた




でも、そんなこと考えてる暇はない




探さなきゃ。

もう二度と会えなくなるかもしれない。




『ころん…！！』




周りの人の視線なんて気にならない




貴方に会えれば…それだけで…




さ｢A！！！｣




あぁ…またこうなっちゃうのか




ごめんね。さとにぃ。
自分勝手で迷惑ばっかりかけて。




体がだんだん前に傾く




さ｢A！！！｣




でも私、
もう…どうすればいいのか分からないよ…




｢あぶない！！！｣




誰かに支えられた。
さとにぃかな。




･




･




･




いや違う




この優しい感じ

暖かい感じ

私のずっと探していた人




『……ころん？』




こ｢…っ｣




ころんだ。




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