嘘告から始まった恋でした。【青】

偽物の恋16 ページ17

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こ｢Aちゃん。｣




その声が聞こえた瞬間
ふわっと優しい温もりに包まれた




1度感じたことのある温もり




私今ころんさんに抱き締められてるんだ




するところんさんは私を抱き締めたままゆっくりと話し出した




こ｢Aちゃんさ。1人で抱え込みすぎ

辛いことあるなら言ってよ

僕だって力になりたいんだよ

ほんとに辛い時に誰よりも傍に居てあげたいんだよ

だって僕、Aちゃんの彼氏だよ？

前にも言ったでしょ？

無理して全部抱え込もうとしなくていいんだよ。

辛い時はつらいって言えばいいんだよ

泣きたい時は泣いたらいいから

だからさ

もっと僕を頼ってよ。｣




そういえば前にもこんなことあったね




そうだよ




私にはさとにぃ以外にもこうして傍に居てくれる人がいる




ころんさんみたいなとっても優しい人が




もう十分恵まれてるじゃん




これ以上なにを求めてるの




私は十分幸せなのに




ほんとに……ばかみたい。




こ｢ねえ…Aちゃん。｣




『グスッ…ん？』




こ｢もし言いたくないことなら言わなくていいよ。

でもさ…

僕ってそんなに頼りないかな？｣




『え…？』




こ｢Aちゃんが相談できないぐらい頼りないかな…
もしそうだとしたらちゃんとなおすから。

だから…グスッ…お願いだから一人で抱え込まないで。

グスッ…無理しないで。｣




ああ…そうだったんだ。




私、自分のことしか考えてなかったね。




私が相談しないことでこんなにころんさんを不安にさせてたんだね。




相談なんてころんさんに迷惑だと思ってたんだ。




それに、さとにぃのことなんて…ころんさんには言えないから…




『ころんさん。』




こ｢…ん？｣




『ころんさんは何も悪くないの。
頼りないなんてこと全くない。

でも、ころんさんに迷惑じゃないか心配で…

ほんとにごめんね。』




ほんとに自分はどこまで最低なんだろう。




こ｢迷惑なんかじゃないよ。全然。
こちらこそごめんね。気づいてあげられなくて。｣




『なんでころんさんが謝るの？』




こ｢だって、迷惑じゃないか心配させたのは僕でしょ？だからさ。ほんとにごめん。｣




『いや、ころんさんは全然！
むしろ、こちらこそごめんなさい。』




こ｢いや、僕こそ！ほんとにごめんね！｣




『いやいや！私こそ！』




こ｢いやいや！僕も！｣




『｢…ふはは笑｣』




久しぶりに心の底から笑えた気がした。

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