音柱が吸血鬼?!�� ページ31
｢…………………え？｣
今
なんて？
音柱様が
私を………？
｢…………嘘だ｣
『あぁ？』
｢絶対嘘だ。そんな訳ない｣
『はぁ？』
｢音柱様が私を……あ、あい、…｣
『愛してる』
｢絶対ありえません｣
『なぜ』
｢だって………愛される理由がありません｣
『…人を愛するのに、理由なんかいるのか？』
｢え…？｣
『Aは、見た目や理屈で人を好きになるのか？』
｢え、…｣
『立場が違ったら好きになっちゃ駄目なのか？』
｢…………｣
『好きになるのに時間をかけなきゃいけないのか？』
｢それは……｣
『誰かを愛するってことに、お互いの立場とか、時間とか、そんなもんは関係ねぇんだよ。そいつに惹かれた。それで充分だ。理由とか理屈とかは後から着いてくるんだ』
音柱様の言葉が
するりと私の心に入り込んで
少しずつ積み上がって
心の中を隙間なく埋めつくしていく
『俺はAを愛してる。お館様の屋敷でAに初めて会った時から、ずっと惹かれてた。一目惚れだ』
｢な、んで…｣
『そんなん知るか。一目見て｢コイツだ｣と思った。俺の傍において、俺好みに着飾らせて、Aは俺の為に美しくなる…Aも俺がいなければ生きていけないようになればいいと思ってた。俺は既に、A無しじゃ生きていけねぇ』
｢それは｣
『血を飲むためだけじゃねぇぞ。Aの心も身体も全て手に入れて、共に生きていきたいんだ』
心も
身体も
全てを
『だから……………行くな』
音柱様が私を強く抱きしめる
『任務なんか行くな。Aはここで、俺に想われて、俺だけを見て、俺に愛されていればいい』
音柱様の言葉が
楔のように
私の心に突き刺さる
『俺の事だけを、俺と生きることだけを考えろ』
まだジクジクと痛む噛み跡を
べろりと舐めて
その舌が
そのまま耳を弄ぶ
ゾクゾクする水音と
生ぬるい感触
音柱様の息遣い
頭が
うまく働かない
『A』
耳元で
低く甘い声が
名前を呼ぶ
ビクリと背中が震え
私の口から
甘い吐息が漏れる
ニヤリ、と音柱様が笑ったのが分かった
『A……俺と共に生きると、言え』
囚われる
もう逃げ場はない
でも
それでいい
｢音柱様と、共に…生きていきたい、です…｣
『…いい子だ』
音柱様が私の首筋に噛み付く
血を吸われる感覚が
快感となって
身体中を駆け巡る
｢あ、………あ、も、無理…おかしくなる…無理です…っぁ｣
『無理……？悪い子だな…無理じゃねぇ……もっと、だろ？』
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 74人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Nami - 錆兎いたらどんな感じかな…吸血鬼錆兎書く人少なくない？ (2023年3月18日 11時) (
レス) id: 7f8b02d024 (このIDを非表示/違反報告)
廣岡唯殿 - 蜜璃ちゃん怖いわしのぶさんで面白いしろ (2022年12月6日 9時) (レス) @page42 id: 4e6dbece94 (このIDを非表示/違反報告)
ゆあな(プロフ) - レミーさん» レミーさん、コメントありがとうございます(*^^*)しのぶさんは現在書いてますがなかなか難しいです(^_^;) (2021年12月30日 17時) (レス) id: f77cc758d6 (このIDを非表示/違反報告)
レミー - しのぶさんの場合はどんな感じかな？ (2021年12月30日 7時) (レス) id: 50a6d14902 (このIDを非表示/違反報告)
ゆあな(プロフ) - minaさん» minaさん、コメントありがとうございます(^-^)蜜璃ちゃんファンの方には申し訳ない感じになりました…すみません(/Д`; (2021年12月2日 9時) (レス) id: f77cc758d6 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ゆあな | 作成日時：2021年7月19日 21時
