My Resistance-タシカナモノ-[2]

#49 電話越しに ページ24

　
　
「なにをつくるんですか？」


北「なにがいい？」


そういいながら冷蔵庫をあける。

材料はあらかじめ買ってきてくれた。

　
「…簡単にガトーショコラいきますか？」

　
目を輝かせながら

二人とも首をふっていた。

その様子に笑ってしまった。

　
「混ぜてー。焼くだけです。」

　
宮「え？なんか隠し味とかは…」


「ありません」


北「まじかー…待っとくのか…」

　
「待たなかったら食べれませんよ」

　

待ってるあいだに片付け。

玉森さんに教えてもらった。

後で貯めてやるより少しずつやるほうが

楽でしょ って。

なにをするにもこの言葉が成り立つ。

　
─────

───────


「焼けましたよ!!」


北「お、いいにおい」


宮「食べよ食べよ」

　
玉森さんの分も少し置いといて

三人で食べる。


北「んまーいっ!!」


宮「出来立て最高だね!!」


もふもふと口のなかが幸せになる。

まだ温かくて美味しい。


「これなら…玉森さん喜ぶよね…」


北「喜ばないやつはいないよ!!」


宮「バレンタインにはもっとすごいもの作らないとねえ」

　
あっという間に食べ終わった。

お皿を洗う。

すると電話が。


「もしもし」


玉「あ、ごめん!!今日仕事で帰れなくなった!!」


と。 しょうがないしよくあること。

それでも［夜レストラン行こーよ］って

女の人の声がしたのは確か。



　
　

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