110話 ページ10
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「寄る辺がねェならウチに来い、小僧。名前は?喋れるか?」
治崎「__治崎、治崎廻」
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治崎「気安く呼ぶな、その名は…捨てた!」
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「東堂組が解体された。肩身が狭くなる一方だ」
治崎「このままじゃいずれ
俺が前に話した計画...少しは考える気に──」
「てめェ あれだけシメられてまだ言うンか。人の道から逸れたら侠客終いよ治崎。心のねェ外道に人はついてきやしねェ」
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音本「若...!!」
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治崎「仲間になってくれ。おまえがいてくれると心強い」
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音本「共に歩まねば!!」
治崎「音本!!撃て!!!」
治崎から投げられた弾を受け取り銃を構える
どこに撃てばいいか音本は躊躇した。何故なら八斎會の中で唯一この弾の重みを知っていたから。
ミリオは弾が"個性破壊弾"だと気づいていた
音本はミリオに銃を向けても透過されることは理解していた。だからこそ...
__
ミリオは理解した
殺意が向く度泣くでも叫ぶでもなく目をつむり黙って歯を喰いしばる少女の表情。
それは
受け入れる外ない痛みに備え耐え忍ばんとする彼女の習慣なのだと。
痛みと恐怖によって刻み込まれてしまった絶望なのだと。
治崎「病人が」
"もう君を悲しませない"
もう、痛い思いはさせない!
ミリオ「ニコッ」
エリ「!」
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作者名:えびフライ | 作成日時:2022年8月18日 15時