もう、どうでもよくなった。 (ページ39)

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39‪話ページ39

相澤side

イ「！お前まさかっ！？」

放たれた血の弓矢は微かに俺の記憶を蘇らせた
今年の4月ぐらいにあった射手家殺人事件。

現場には不可解な点が幾つかあった

まず犯人の手掛かりが全く無い事。普通の殺人事件であれば犯人を辿る鍵が何処かに必ずあるがそれが全くない

そして1番異質な点は敷地内の7割程が血の海になっていた事。
かなりの人数が殺されていたが16名の血の量ではなかった。身元確認ができたのが16名というだけで原型をとどめてないものもいくつもあったという

それを踏まえても、あまりの血の量から何らかの個性の影響で、あのようになったのではないかと言われていた

それに今でも連絡がつかないとなると流石に警察も息子を疑っているようだ

そして歴史ある家柄は個性にも多少影響される部分がある

血の弓矢、弓矢の個性、射手家、未だに連絡がつかない息子

辻褄が合う

イ「お前・・・射手乙矢だな？」

『今の一撃で察するなんて伊達にプロヒーローやってないな』

射手乙矢はそう言って森の中から出てきた

イ「あっさり出てくるんだな」

『そりゃ〜正体を暴いたヒーローには祝福の言葉をあげないとねー』

俺の個性が自分にとって何も怖くないのだろう

緊張感も何も無いまま、ただニコニコと俺を見ている

『おめでとう、イレイザーヘッド。
そして死んでくれ。』