もう、どうでもよくなった。 (ページ31)

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31話ページ31

『轟くんはさ、大人達が甘い汁啜って生きてるこの世の中、どう思う？』

轟「？」

『真面目に生きてる奴だって理不尽な目に遭うのにヒーローは自分達だけがいい思いをしようとしてる。ヒーローがいるから俺達みたいな日陰者が抑圧され、どんどん生きずらい世の中になっていく、自由に生きられない』

『これがずっと続けばどうなると思う？』

轟「不満が爆発する」

『そうだよ、(でもそれは第1段階ってとこだけど)』

『抑圧を強いられた人間はいずれ壊れる。そしてそれはそう遠くない未来だ

それでもヒーローに絶望しないの？』

轟「嗚呼、たとえ暗い未来だろうと、必ず光を持った人間は現れる。暗闇に見る光だからこそ人々は希望を持ち、そいつについて行く。

俺はそれの後押し出来るような存在になれればいい、そしてお前の言う日陰者も救えばいいんだろ」

はぁーー、これだから日向者の言うことは理解できない
長い間変わらなかったことがそう簡単に短期間で変わるわけねぇし
言葉に出せば言う通りになるとでも思ってんのかねぇ

興ざめした俺は帰ろうと思い、ベンチから立ち上がる

『轟焦凍、お前の言うことが夢物語じゃなかったと証明してみろ、これから』

轟「嗚呼」