兄に愛せれすぎて困ってます。

＃０５ ページ7

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せとかside


朝、起きて学校に行く準備。



朝ご飯を食べて、バスで学校に向かう。


そんなときも考え事はするもので。


王子様を探し続けているというのに、これまでずっと彼氏ができたことが無い。


すぐに好きなひとはできるけど、告白しては断られ、告白しては断られ、それはそれは悲惨な青春の日々。


一方的な片思いならともかく、せとかのこと好きらしいよ〜！


な〜んて、噂もある先輩や、友達にいわれる。


もしかしたら、両想いなんじゃ…


とか、思って告白したのに毎回、あっさりさっぱりすっきり断られる。

非モテ集団に勇気を与えているチャレンジャジ精神の持ち主とはいえ、今年に入って３回目は流石にメゲた。


性格は自他とともに認めるスーパーポジティブだし、１０人並みの顔ではあるけど一応、整理整頓されてるし、胸はちょっと自慢だし。


お兄の料理のせいで最近ぽっちゃり気味だけど、彼氏が出来たらダイエットするし！


千雪「でもさ、さすがにここまで続くって変じゃない？」


＿＿とは、鈴木くんに振られた時、親友の千雪が言った。


言われてみれば、そうかもしれない。


自分では気づいてない駄目な所とか、ものすごい欠陥があるのかもしれない。

もしそうだったら、このまま一生彼氏できないかも。


そんなのツラすぎる！！

私だって恋したい！

甘あまイチャイチャきゅんきゅんしたい！

ノーモア修道女ライフ！！


私は降られた日の放課後、部活を終えた鈴木くんを捕まえて訊いたみた。

せとか「あの…教えてくれないかな？

私が振られた理由」


鈴木「…お兄さんだよ」

せとか「えっ？」

鈴木「正直、橘のことは結構いいと思ってる。けど、あのお兄さんがいると思うと。」

せとか「お兄、鈴木くんになにしたの？」

鈴木「脅されたんだ。噂には聞いてたけど、本当だったんだ。」

せとか「噂って…？」

鈴木「橘に近づこうとした男は、兄貴に消されるって。」



＿＿信じられない！


と言いたいかのような顔をするせとか。


過去に私を振った人たちにも聞いた。


全員、“妹に近づくな”と、お兄に脅されたり勝負を挑まれたりしていた。


これまでの恋愛みんな、お兄に妨害されていたなんて！


怒りくるったせとかが家に帰ると、お兄は海に面した広い庭のハンモックに揺られていた。


隣には、（人１）も一緒に揺られていた。


せとか「ひどいよ！私に意地悪するのがそんなに楽しい？」

お兄「…あぁ」

せとか「最低！」

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