＃３８ ページ41
・
（人１）side
あれから数週間後。
お母さんの梓が、仙台から大量のお土産を抱えて帰ってきた。
梓「笹かまでしょー。
これ牛タン、すごい厚いのこれ。
あとお麩。
煮物にしたりさ…」
私とお兄は目で合図をすると、孝太郎と梓の前に、神妙な面持ちで正座した。
周囲からなんと言われようと平気。
でも、ここまで育ててもらった両親だけには許しをもらいたい＿＿＿。
それが、ふたりの一致意見だった。
お兄「親父、おふくろ」
お兄が先に切り出した。
お兄「俺たち、付き合うことにした」
それまで賑やかにお土産の品評会をしていた孝太郎と梓は、私たちの爆弾発言に声を失ったようだった。
黙り込んだまま、夫婦で顔を見合わせている。
いくら私とお兄が血が繋がっていないとはいえ、同じ子供として育ててきた二人にしてみれば、複雑心境なのは間違いない。
梓「…ビックリさせないでよ。
（人１）とせとかに知られちゃったってだけでも、心臓止まりそうだったのに…」
先にお母さんが口を開いた。
お兄「ごめん」
『ごめんなさい…』
すぐには、認めてもらえないかもしれない。
でも、いつかきっと分かってくれると＿＿＿。
梓「でも…いいんじゃない？」
俯いてた私たちは顔をあげた。
梓「はるかと（人１）だったら、絶対上手く行く。
私が育てた二人なんだから」
お兄「おふくろ」
『ママ…』
梓「あっ！
ってことは、（人１）を外にお嫁さんに出さなくていいってことよね？
パパ？」
『やだ、気が早すぎ』
お兄「そ、そうだよ」
お兄と私は、顔真っ赤になった。
梓「最高よね、パパ、せとか」
せとか「そうだね、ママ」
と、せとかが言った次に瞬間。
一言も発しなかったパパが、テーブルをダン！と叩いて立ち上がった。
パパ「うちの娘はやらんっ！」
見ると、パパの唇がわなわな震えている。
せとか「え？」
『ぱぱ？』
お兄「え、なに言ってんの、親父？」
パパは、キッとお兄を睨みつけた。
パパ「お前に親父と呼ばれる筋合いはないっ！」
お兄「いや、親父だろ」
パパ「お前が（人１）にふさわしい男かどうか、じっくり考えさせてもらうからな」
お兄「…マジかよ」
パパは娘可愛さのあまり、完全に混乱している。
梓「パパったら」
お母さんがプッと噴き出す。
私もお兄もせとかも幸せいっぱいの顔を見合わせて笑った。
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みほし(プロフ) - お兄がいつ主人公のこと好きになったんですか？あと、主人公いつ高嶺のこ好きになったんですか？ (2019年3月29日 1時) (
レス) id: 3c1ee35682 (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - 意味がわからなすぎです。最後に、お兄が「お前の、初恋は高嶺じゃなくて俺だぞ」って言うところを見て高嶺さんに恋してたの？って感じになります。いつ、お兄が主人公のことを好きになったのかもわかりません。 (2018年8月9日 14時) (レス) id: 6a8167697e (このIDを非表示/違反報告)
悠(プロフ) - お兄い×せとかからお兄い×主人公になったもんだから急展開すぎてもはや混乱…。今までずっとお兄いはせとか寄りだったのにいつ主人公に好意を持ったんだろう。。？と疑問に思いました…。Another Storyかでエピ展して貰えたらすごく嬉しいです！ (2018年7月21日 23時) (レス) id: 08fb2a9d47 (このIDを非表示/違反報告)
ゆな(プロフ) - こんにちわ。一気に読ませて頂きました。続編読みたいです。楽しみに待ってます。 (2018年6月18日 8時) (レス) id: 8cae488022 (このIDを非表示/違反報告)
なほちゃん(プロフ) - ずっと、せとかのこと気にしてたのに何で急に主人公？意味がわからない (2018年5月13日 13時) (レス) id: 01f3b783a5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：＠イチゴお・れ | 作成日時：2017年7月18日 0時
