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#34 ページ37



(人1)side




どんな言葉も、せとかの傷ついた心を癒すことなんてできない。



ただ、せとかのそばに居ることくらいしかできない。



お兄「…俺が守るから。約束だから…」


せとか「お兄…」


『せとか、私も守るから。』


せとかが、お兄の肩に寄りかかる。


満点の星が、そんな三人に降り注いだ。




__ある日の放課後


教室に声が響き渡って、せとかはハッと振り返った。


『せとか…?』


せとか「千雪…?」

千雪「私たちは、もう禁断の関係じゃないのだから」

せとか「ち…千雪…なに?」


せとかは、ポカーンとした顔で千雪を見る。


千雪「なにって、今度やる劇の練習してるの」


せとか「劇…?」

『そう。

教育実習生と女子生徒のラブロマンスだって。

ほら、国光やって!』



千雪の相手役をしている国光が、台本を読み上げる。

国光「素直になろう、気持ちを抑えないで」


私は、せとかのことをちょくちょく見ながら、二人の演技も見てる。



国光「たとえ誰かを傷つけることになっても」


せとかは、考えるように厳しい顔をした。


国光「ここから、二人ではじめればいい」


そう言った瞬間、せとかは椅子を蹴るように立ち上がった。


千雪「せとか?どうした?」


千雪が目を真ん丸くする。



せとか「そんなの出来るわけないじゃん…!」


千雪「え、なにが?」


何も分からない二人は、あたふたしながらせとかの話を聞いた。


せとか「だって、無理だよ。


誰かを傷つけるなんて…二人で始めるなんて」


…もしかしたら、せとかお兄が好きなのかな?


っていうか、好きって気がついちゃったのかな?


とか、思ってた私。


千雪「でもさ、そしたら、相手は傷ついてもいいの?」


せとか「えっ?」


国光「ずっと好きで、ずっと我慢してきたのにさ。

報われなくね?」



せとか「そ、そんなのわかんないじゃん!」


せとかは、スクバをつかんで、教室を飛び出した。


『せとか…!!』


私は、せとかの後を追いかけた。


千雪と国光は、後ろで顔を見合わせてたことなんて知らない。



『ちょ、せとか。待ってよ。』


せとか「…(人1)は、私が言ってたこと分かるよね?」



私たちは、家の近くの海の砂場に来ていた。


『う〜ん。分からなくもないけど…』

せとか「…(人1)、私たちがお兄と本当の家族だったら良かったのにね。」

『…せとか、もしかしてお兄が好きなの?』


せとかの本心が聞きたいだけ。

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みほし(プロフ) - お兄がいつ主人公のこと好きになったんですか?あと、主人公いつ高嶺のこ好きになったんですか? (2019年3月29日 1時) (レス) id: 3c1ee35682 (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - 意味がわからなすぎです。最後に、お兄が「お前の、初恋は高嶺じゃなくて俺だぞ」って言うところを見て高嶺さんに恋してたの?って感じになります。いつ、お兄が主人公のことを好きになったのかもわかりません。 (2018年8月9日 14時) (レス) id: 6a8167697e (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - お兄い×せとかからお兄い×主人公になったもんだから急展開すぎてもはや混乱…。今までずっとお兄いはせとか寄りだったのにいつ主人公に好意を持ったんだろう。。?と疑問に思いました…。Another Storyかでエピ展して貰えたらすごく嬉しいです! (2018年7月21日 23時) (レス) id: 08fb2a9d47 (このIDを非表示/違反報告)
ゆな(プロフ) - こんにちわ。一気に読ませて頂きました。続編読みたいです。楽しみに待ってます。 (2018年6月18日 8時) (レス) id: 8cae488022 (このIDを非表示/違反報告)
なほちゃん(プロフ) - ずっと、せとかのこと気にしてたのに何で急に主人公?意味がわからない (2018年5月13日 13時) (レス) id: 01f3b783a5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:@イチゴお・れ | 作成日時:2017年7月18日 0時

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