兄に愛せれすぎて困ってます。

＃１４ ページ16

・


（人１）side


せとか「はーい、取った！

ん〜〜、美味し！」


見せびらかすように食べているせとか、そんな事してるからお兄が怖い顔でせとかに近づく。


せとか「え…お兄？」

せとかは後ずさって、ガーデンテーブルにぶつかって、そのままお兄に押し倒した格好になった。



『ちょちょちょ！


お兄、何やってんの？！』


お兄「…」


『せとかだよ？！


せとかは妹だよ？！』


お兄「…」

あぁ、もう。


どうすればいいの？！


って、焦ってる私。


せとかとお兄は、キスしそうなほど接近していく。

せとか「ちょっ…」


慌てて離れようとすうせとかの腕を、お兄が掴んでテーブルに押し付けてるし！


『妹になにしてるの？！まじで！！？』


せとか「えっ」

せとかの顔は、めっちゃ赤いような気がする…。


せとか「お兄…？」


兄妹なのに、付き合ってるみたいにせとかの顔はだんだんと赤くなっていく。


そんな焦ってる、私に救世主が＿＿。


？「見−ちゃった見−ちゃった。」


『高嶺さんっ！』


せとか「高嶺さん！」


せとかは、高嶺さんの声がした途端、お兄を思いっきり突き飛ばして高嶺さんのところに駆け寄ってく。


お兄「いってっ」


ふっ、自業自得だわ(笑)


高嶺「お邪魔だったみたいで」


お兄・せとか「「ぜんぜん！！」」


二人同時に答える。


高嶺「ハモってるし」


高嶺さんがクスッと笑う。


せとか「あ、よかったら、中どうぞ」

高嶺「それは今度にする。これから当直なんだ。」

せとか「今からお仕事ですか？」

高嶺「ああ」

せとか「お医者さんって大変なんですね」

高嶺「その前に、ちょっと顔見たかっただけだから」

せとか「顔？」

高嶺「せとかの顔だよ」


なんて、言ってる高嶺さんはニコッと微笑んでせとかの頬に手を当てる。


高嶺「目的達成」


と、せとかに言った後、今度はお兄のほうを向いた。

高嶺「はるか、ちょっとそこまで送ってくれるか」

お兄「俺？」

高嶺「じゃあな、せとか」


…高嶺さん、私には気づいてなかったのかな？


いや、見えるとこに居たから気づくはずなんだけど。


ってことは、無視された？！


…まぁ、いいか！←




＿＿＿

お兄side


お兄「…で？何のよう？」


砂浜を並んで歩きながら、俺はぶすっとして言った。

高嶺「そうツンケンするなよ」
　 「昔からお前は俺のことが嫌いだよな」


その、何でもお見通し＿＿＿みたいなスカした面もな。

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