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神社は既に多くの人で賑わっている。
去年と変わらず並ぶ出店の数々。
もしかしたら拓哉くんも、この人混みの何処かに紛れているかもしれない。
もし、いるのなら、会いたい、なんて贅沢は言わない。
少しでも私のことを思い出してくれるのなら…それでいい。
「ねぇねぇ！スーパーボールすくいやろっ！」
斗亜ちゃんは、まるで子供のようにはしゃいでいる。
「風雅くん、いる？」
そんな斗亜ちゃんに聞こえぬよう、小さな声でみなみに聞く。
「…見つからん」
「来るはずだけど…」
「Aちゃん、その〜、手、繋ぐ？」
二人の真剣な会話を遮り、斗亜ちゃんがこちらに手を差し出した。
彼のアイドルのような笑顔で言われる冗談混じりの言葉には慣れているとはいえ、気持ちが揺れ動いてしまう。
「ちょっと斗亜！うちのA取らんといてや」
「ははは！ごめんごめん笑」
私は呆れた笑みをこぼす。
「よかった、やっとAちゃん笑顔になった。さっきから悲しそうな顔ばっかしてたから」
いつも見透かされる。
女子より可愛くあざといのに、感情の変化には人一倍鋭い。
斗亜ちゃんが今日１日いてくれて良かったかもしれない。
彼といると安心する。想いが休まる。
今もこうして隣にいるだけで、苦しみなんて全て忘れてしまいそうになる。
斗亜ちゃんと目が合う。
照れ臭くて目をそらすと、みなみが
「A、おった」
「え、どこ？」
「ほら、あそこでスマホいじっとうやん」
その方向へと顔を向けると、風雅くんが一人でスマホをいじっていた。
「風雅くん、確か友達と花火だけ見るって言ってたよ」
「まだ時間あるよな。行ってくる」
「うん、がんばれ」
そう言った彼女の目は、余計なものは何も映らないほど真っ直ぐで、大好きな人の元へと駆け寄っていく彼女の背中に、心から成功を祈った。
「ん？上原、どこ行ったん？」
何も知らない斗亜ちゃんが首をかしげる。
「知り合い見つけたんだって」
「てことは…僕ら、二人？」
「今はね。でも、また戻ってくるよ」
「じゃあ、今の時間、ちゃんと楽しまな！！」
手を引かれ、人混みの中、私と斗亜ちゃんは夏祭りという時間を思う存分堪能した。
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アババ - はんなり豆腐さん» いえいえ笑こんな駄作を読んで頂けていることに感謝です…！ (2020年4月7日 20時) (
レス) id: fcf1d7c074 (このIDを非表示/違反報告)
はんなり豆腐(プロフ) - アババさん» うるさいやつですがそんなに優しく言っていただいて嬉しいです！ありがとうございます！ (2020年4月7日 19時) (レス) id: dba7803696 (このIDを非表示/違反報告)
アババ - はんなり豆腐さん» もう、全然構いませんよ！逆に読者の方々とやり取りできるのは、ジャニオタとしても作者としても嬉しいかぎりです…！ (2020年4月7日 11時) (レス) id: fcf1d7c074 (このIDを非表示/違反報告)
はんなり豆腐(プロフ) - アババさん» はい！もーアババさんがうざって思うぐらいコメントさせていただきます！ (2020年4月7日 1時) (レス) id: dba7803696 (このIDを非表示/違反報告)
アババ - はんなり豆腐さん» うわー、マジですか笑お話の構成うまくいってないかなーって思ってたんで安心しました…(ホッ 続編でもご感想お聞かせくださいね！ (2020年4月6日 16時) (レス) id: fcf1d7c074 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アババ | 作成日時：2020年2月16日 17時
