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石段を登りきり、雪をはらって最上段に腰を下ろす。
拓哉くんも腰を下ろすが、前よりも距離ができていた。
「不満なことあるんやったら言ってや」
白い息が、風に揺れている。
「拓哉くんに聞きたいことがいっぱいあるの。でも、聞いたら嫌われるかもしれない。」
「そんなことくらいで嫌いにならんよ」
「…ちゃんと答えてくれる？」
「うん、約束する」
鼻をすすると、寒さのせいで鼻の奥がツーンとした。
真横には大好きな人がいる、それなのに今はそんなこと、どうだってよかった。
「元カノと一緒にここ、来たことある？」
予想と反したものだったのか、拓哉くんは一瞬顔をしかめて困惑するものの、すぐ元に戻すと、
「ないよ」
と言った。
その響きは、切ないほどに真っ直ぐだった。
「本当に…？」
「嘘つかんって、こんなこと」
「じゃあ、一緒にお祭りに行ったことは？」
「1回だけ」
「誕生日を過ごしたことは？」
「それも１回」
「キスは…？」
「うん」
「それ以上も……？」
「……うん」
元カノとはどこでデートしたの？
元カノと付き合い始めたきっかけは？
元カノは料理上手だった？
元カノはいつもどんな服装だった？
元カノはかわいかった？
元カノは拓哉くんの両親と会った？
元カノとはどうやってキスしたの？
元カノとはどうやって抱き合ったの？
どんな甘い言葉をかけたの？
どんな熱い温度を交わしたの？
どんな言葉を交わしたの？
どんな時間を過ごしたの？
幸せだった？
元カノは、元カノとは……。
聞きたくない。
聞いたら辛さが、苦しさが増すだけ。
自分の首を絞めてるのと同然のこと。
そんなことくらい分かってるはずなのに。
それなのに、どうしてだろう。
聞かずにはいられない。
私、おかしいのかな？
拓哉くんのことが好きになりすぎて、自分が自分ではなくなっていってしまうんだ。
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アババ - はんなり豆腐さん» いえいえ笑こんな駄作を読んで頂けていることに感謝です…！ (2020年4月7日 20時) (
レス) id: fcf1d7c074 (このIDを非表示/違反報告)
はんなり豆腐(プロフ) - アババさん» うるさいやつですがそんなに優しく言っていただいて嬉しいです！ありがとうございます！ (2020年4月7日 19時) (レス) id: dba7803696 (このIDを非表示/違反報告)
アババ - はんなり豆腐さん» もう、全然構いませんよ！逆に読者の方々とやり取りできるのは、ジャニオタとしても作者としても嬉しいかぎりです…！ (2020年4月7日 11時) (レス) id: fcf1d7c074 (このIDを非表示/違反報告)
はんなり豆腐(プロフ) - アババさん» はい！もーアババさんがうざって思うぐらいコメントさせていただきます！ (2020年4月7日 1時) (レス) id: dba7803696 (このIDを非表示/違反報告)
アババ - はんなり豆腐さん» うわー、マジですか笑お話の構成うまくいってないかなーって思ってたんで安心しました…(ホッ 続編でもご感想お聞かせくださいね！ (2020年4月6日 16時) (レス) id: fcf1d7c074 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アババ | 作成日時：2020年2月16日 17時
