幸せの魔導書【ブラクロ】 (ページ7)

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出来れば怖い人たちには目をつけられたくない、そう思いながらも頭を握り潰されそうなアスタの元にかけていくA。

『な、何をしてるんですか…!!』

｢あァ？｣

アスタの頭を掴んでいる大柄な強面の人がギロりとAを睨む。

『っ…(この人怖い!!)』

｢だあああ！A！助けてくれんのか！｣

｢あ？…チッ、こいつの知り合いかよ｣

『知り合いというか…大事なライバルというか…』

｢大事な、ライバルねぇ…｣

話しながらもアスタの頭を握る力は弱めないらしい。

｢わぁ！キミ可愛いね！この試験の後一緒に食事とか…｣

『えっ…と？』

黒いローブを着た他のチャラそうな男の人がでてきた。
これはきっとなんぱとかいうやつ…。

『…(都会って怖い…)』

バンッ

そんなこんなで試験開始の花火が上がった。

｢あ、始まっちゃいそうですね｣

｢チッ、命拾いしたな小僧。あとそこのチビも｣

そう言い残して黒いローブの集団は去っていった。

｢助かったぜA！｣

『…(わ、私も殺す予定だったんだ…)』

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試験の内容は単純。

いくつかの試験を行い、九つの魔法騎士団長が審査、その後選ばれれば入団。複数の団に選ばれればどこに入るかは試験者が決定できる。そして誰にも選ばれなければ不合格と。

｢一次試験はその箒を使って飛んでもらう｣

箒に乗ってとぶのはその会場の皆が初めてのこと。
それでもセンスのある人は上手くバランスをとって飛べたりする。ユノもAもその類で、ユノに至っては箒の上に立っていた。

『わ、ユノ凄い…！』

｢簡単だよこんなの。Aもやってみれば出来るんじゃない？｣

『む、無理無理…！1本の枝に立つのがまず出来ないもん…』

試験はそのまま二次、三次と進み、ついに最終試験。

｢最後の試験。実戦形式で行ってもらう｣

｢戦いだ!!二人一組で戦え！魔導書を使っても構わない！｣

『えぇ…』

最終試験はAがかなり苦手な内容だった。

『…うぅ(あんまり戦いたくないんだけどなぁ…)』

キョロキョロと辺りを見回すがAの魔導書が四葉ということもあってか対戦相手を見つけることすら難しそうだ。

アスタは早速相手が見つかったらしく一番に対戦を始めている。

『(アスタ…大丈夫かな)』

一次、二次、と苦戦しているのを見ていたため少し不安だった。

｢おう、じゃいくぜ｣

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