魔法乱舞 ページ35
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「チッ…また黒の暴牛の団員かよ…」
男はAのローブを見るなり頭を掻き、「クソッ」と吐き捨てた。
「これで全部か!?」
「お兄ちゃん、お姉ちゃん、ありがとう…!」
「礼はまだ早え。A、この子を頼む」
『任せて』
アスタは女の子をAに託し、敵に向かっていった。
しかし、男の魔法によってまた新たに怪物が出てきた。
そしてその怪物の放った魔法をアスタは頬に受けた。
「No.4 ジミー
罪がないだと?俺の力が分からないやつは全員罪人だ!」
ジミーと呼ばれたその怪物は先程のゾンビたちとは違い大柄で、全身包帯だらけで所々にベルトがつけられており、不気味だった。
ジミーの放つ呪詛魔法をアスタが打ちしていく。
「と、お前の前に…ジミー!奥の目障りなガキ片付けとけ!」
ジミーは男の言われた通り女の子の方に呪弾を放ってきた。
『!』
それをAの魔法とアスタで防ぐ。
「誰狙ってる!?」
「あーあー、そうだったなあ。お前ら騎士団は国民を守るんだったな」
続け様に放たれる呪弾をAとアスタで防ぐ。
ソッシ村で氷魔法相手に最小限の魔法で防御した経験もあってか、Aの放つ魔法は的確だった。
「チッ…(なんだあの厄介なガキは…)」
『(防御に集中しすぎて攻撃が出来ない…)』
Aもアスタも前からくる攻撃に集中しすぎていた。
そのためジミーの放った上から降ってくる呪弾に反応が遅れた。
『「(しまった、間に合わない…!!)」』
確実に女の子に呪弾が当たったのではないかというすんでのところで水の防御が出現した。
後ろの方には魔導書を構えたノエルがいた。
「『ノエル!』」
「助けてあげるからありがたく思うのね!」
ノエルはすっかり調子が戻っているようだった。
「餓鬼共が!!」
男の憤激により、ジミーの周りからうじゃうじゃとゾンビが湧き出てきた。
「図に載るなァァァ!!」
しかし、ゾンビ達は一瞬で消し炭にされる。
レオポルドの炎魔法によって。
「助太刀してやろう!我がライバル、そして我が嫁よ!」
『誰が嫁ですか…』
「ハッハッハ!その外道に一太刀浴びせてやれ!」
「えーとお!ありがとうございまぁあす!」
アスタは勢いをつけて自転しながら剣を振り回してジミーに斬りかかった。
「まだだ!まだまだ!つぁあああ!!」
ジミーは魔力が無くなりその場に倒れた。
魔道士らしからぬその滅茶苦茶な攻撃に一同は関心した。
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巫都 - 続き見たいです! (2020年12月29日 20時) (レス) id: b5eb63bfb4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:きつねうどん | 作成日時:2020年4月19日 2時