幸せの魔導書【ブラクロ】 (ページ29)

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王都集結ページ29

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黒の暴牛新入団員であるアスタ、ノエル、A。

三人は魔宮の報告をすべく王都に来ていた。

途中で金色のユノ、ミモザ、クラウスとも出くわした。

｢一週間ぶりだな。お前たちも報告にきたのか｣

クラウスはAとアスタの怪我の心配をしてくれた。

『金色の皆さんの怪我も治ってるようで何よりです』

そう言って人懐っこい笑みを浮かべるAに無意識にクラウスは見入った。

｢…｣

ユノは無防備に笑顔を振りまくAが気に食わなかったのか、Aの頬を無言で軽く引っ張った。

『む…う、なにふるの〜…』

｢いや、表情筋鍛えてやろうと思って｣

｢表情筋鍛えた方がいいのはのはお前の方だろ！｣

アスタにもっともな突っ込みをされていた。

…

騎士団本部にくると男の人が出迎えてくれた。

｢まさか、貴方様直々に…｣

クラウスがそういうと皆して次々に跪いた。
アスタもユノもAもその人の正体が分からないため立ちつくしていた。

｢誰だ？この派手なおっさん｣

｢馬鹿者！この方は、現魔法帝ユリウス・ノヴァクロノ様だ！！｣

｢えええええ！！｣

｢『(この人が今の魔法帝…！)』｣

＿＿＿＿＿

魔法帝はユノの魔導書に新しく追加された一ページを見ていた。

｢よくぞ手に入れたね。この魔法が恐らく、魔宮の最重要異物だ｣

魔法帝はそのページを読みながらはしゃいでいる様子だった。
魔法マニアらしい。

魔法帝に魔法を使って見てほしいと言われるがまだ上手く扱えないユノは今は見せられなかった。

｢魔法帝！俺の魔法書にも変な文章出たんす！見てください！｣

｢む…これは、全く読めない｣

アスタはそこから剣を取り出して見せた。

｢反魔法の力…触ってもいいかい…？？｣

｢どうぞ！｣

｢重っ…よくこんなの振り回せるね…｣

アスタが差し出した剣は普通の人には重いらしかった。

｢なるほど…｣

そして魔法帝は魔力を吸われるのを感じた。

｢ありがとう。返すよ。これは私の手にはおえない。
あははは…この剣は魔力のない君だからもてるんだねえ｣

本当に何でも知ってる魔法帝。

｢あの…ちょっといいですか｣

｢うん？なんだい？｣

Aもユノもアスタが何を聞こうとしているのか察した。

｢どうやったら…｣

｢｢『魔法帝になれるんですか？』｣｣

真剣な眼差しで魔法帝を見据える三人。

｢そうか、君達は魔法帝を目指してるんだね｣

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