幸せの魔導書【ブラクロ】 (ページ24)

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男にトドメをさそうとしたが残念ながら逃げられてしまった。

とりあえず宝物殿を目指すことになり、魔を頼りに進んだ。

『(この魔力…強大な魔力もそうだけど、この懐かしい感じ…！)』

また開けたところまでくると巨大な扉が見えた。

その手前で巨大な剣が振り下ろされている。
振り下ろされる先には金色のローブを纏った…

『(ユノ…！)』

あんな攻撃を食らったら死んでもおかしくない。

アスタが魔導書から剣を出したのを見てAはアスタに魔法を纏わせると強い追い風で一気にアスタを飛ばした。

カキンッ

巨大な剣はアスタの剣で真っ二つに割れた。

｢…！｣

｢おいそこの顔色悪いの…勝手に手ぇ出してんじゃねえ！ユノは俺の…俺達のライバルだ！！｣

『久しぶりに合ったと思ったら…殺されそうになってるし！吃驚したよ！』

｢そうだそうだ！！勝手にやられてんじゃねえ！｣

アスタが騒がしいのはいつもの事だがAまで興奮した様子なのは珍しい。

｢余計なことを…もう少しで倒せたのに｣

そう言いながら自分のローブの汚れを払ってくれているAの頭に手を置く。
『えへへ』と笑うAは子犬のようだ。

｢嘘つけぇえ！ボロボロじゃん！今にも死にそうだったじゃん！｣

｢今から怒涛の反撃が始まるとこだった｣

『ならその怒涛の反撃、今からしよ』

｢…おう｣

教会にいた頃は得体の知れないものを目の前にしていたら直ぐにユノの後ろに隠れてたようなA。
今では金色もユノもこれだけボロボロにされていると言うのに、それでもも立ち向おうと言えるようになっている。

成長したな、と言わんばかりになでなでとAを撫でるユノ。

｢お前ほんと昔からAには甘いよな！俺と扱いちがいすぎねぇ？！Aだってライバルだぞ！｣

｢…｣

アスタの言い分をユノは完全スルーした。

…

とりあえず今は敵を倒さなくてはいけない。

｢金色の皆をやったのはお前か！？｣

｢だとしたら何だ。強いやつが残り、弱いやつが消える。それだけだ。｣

そう言った彼は魔法で兵士を何体も創り、操った。

｢戦場では弱いやつに存在する価値などない。俺はそんなお前らを壊すために生まれた。｣

｢そうかよ、じゃあ俺を…壊してみろ！！｣

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