黒の暴牛 ページ11
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ユノとはそのまま別れてAはアスタと合流した。
「おい、どんだけ長ぇ糞してんだてめぇ」
「ほんとすんごいのでたんすよぉ!」
『(うこの話は…)』
「ああ、キミ!まさかウチの団に入ってくれるとは思ってなかったよ!」
『あ、よろしくです…』
そこには入団試験の時にあったチャラそうな人がいた。何処かデレデレしているのがわかる。
「おい、いくぞフィンラル」
フィンラルと呼ばれたその人は空間に穴を開けた。
これが空間魔法というやつか。
穴をくぐると目の前には大きな建物。
どうやら黒の暴牛団のアジトらしい。
「『これが黒の暴牛の…』」
「なかなか立派なもんだろ」
アスタがそのまま突っ走って扉を開けると、いきなり炎が飛んできた。
「うぁああああああああぁぁぁ!!?」
吹っ飛ばされたアスタは地面に頭から着地した。
『!?』
「ようこそ最低最悪の魔法騎士団、黒の暴牛へ」
「まだ…まだだぁああああ!!」
アスタは直ぐに起き上がると、また突っ走った。
火の玉はまた飛んでくる。
「覚悟はいいなァ!!」
「いくないけど、やろうよ!」
「死ねぇぇぇぇ!!」
何やら団員が喧嘩しているらしかった。
それが日常茶飯事らしく、そこまで誰も気にしていない様子。
「ハージ村から来たアスタです!!よろしくお願いしまぁあす!!俺、魔法帝になりまぁあす!!」
『…(あ、誰もきいてないこれ)』
唖然としていると他の団員同士でも喧嘩し始めた。
まさに無法地帯だ。
「お前ら…物を壊すんじゃねぇえええ!!」
団長ヤミがそう言って壁を殴って壊すと、さっきまで騒がしかった団員たちが一気に集まってきた。
一応団長が慕われているということは分かった。
「このちんちくりんとちびが新入りだ。あー、名前なんだっけ」
「はい!ハージ村から来ましたアスタです!よろしくお願いしまーすっ!」
『お、同じくハージ村から来ましたAです!よろしくです!』
ハージ村と言うと、「ド田舎じゃねーか」とさっきまで喧嘩していたヤンキーみたいな人が吃驚していた。
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巫都 - 続き見たいです! (2020年12月29日 20時) (レス) id: b5eb63bfb4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:きつねうどん | 作成日時:2020年4月19日 2時