想い * 02 ページ49
それから1週間前の出来事を先輩に話した。
ずっと謝りたかった片想いの相手に会えた事
話す勇気すら持てなかった事
逃げた事
でも
ちゃんと話したい自分がいる事
片想いの相手としてのざっくりとした話だったのだけど、先輩はちゃんと聞いてくれた。
そして、私の頭を勢いよくわしゃわしゃと。
先「おーおーそりゃ一途な事。なぁ、A。今まででずっと言わない後悔が続いてたんだろ?それが苦しかったんだろ?」
「・・・」
先「同じ後悔だったら、全部出しきって後悔した方がよっぽどすっきりすると思うがなー、俺は」
先「始まりは6年前だろ?ダメ元だよ、思いの丈全部晒して吐き出して、万が一にも奇跡が起こる可能性もあるわけだし」
意地悪く笑いながら先輩は続ける。
先「ダメならダメで、その謝りたい事だけでも伝えられれば6年もの罪悪感は少しは軽くなんじゃねぇか?」
「そうですよね、やっぱり話さないと、これからもずっと変わらないままですもんね」
先「それにだ」
グラスに入ったウイスキーを一口飲んで"あー、うまい"なんて言いながら、私のほうに向き直る。
先「ダメだった場合は他がいなきゃ俺がもらってやるよ」
どこまで本気なのか、目と目があって、ふたりで吹き出して笑ってしまった。
「ふっ、はははっ、そのセリフ似合わないっ、でもまぁ、考えときますね」
先「まぁ、そうならないことを祈るがな」
そのあとは仕事のとこについてだったり、下らない事だったり色んな話をした。仕事以外で先輩を頼るなんて不思議な感じがしたが、少し楽になった気がした。
今度シルクに連絡して、会わせてもらおう。
そして。今度こそ。
* * *
シルク side
次の撮影やネタの話をして酒もすすんでくる。
いつ切り出そうか。まるで告白でもするかのように緊張で速い鼓動。
今の話題も一段落して、ビールを一口。
シ「なぁ、モトキ」
モ「ん?」
シ「モトキさ、彼女と長く続かなかったり、ここんとこずっと彼女いなかったりする理由って・・・Aと関係あったりする?」
優しく笑っていた目元が、急によそよそしくなる。俺から視線を外しビールを飲む。
シ「・・・まだ、Aの事好き?」
外していた視線が俺に戻ってくる。今度は誤魔化すように笑って"どうかな"なんてぼやかした返事が帰ってくるが。その答えはもう好きと言ってると同じで、何をそう隠そうとしているのか、その隠してる"何か"がモトキの中で消化出来ないでいるものなのか。
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#Mitsumaru(プロフ) - めいみさん» やったぜ(笑)楽しみにしてます♪(`ω・´) (2019年2月17日 23時) (レス) id: 4e9cfe60b6 (このIDを非表示/違反報告)
めいみ(プロフ) - 雨さん» ありがとうございます!そう言って頂けるとすごく嬉しいです(つд;*)お話も終盤ですが、二人の恋を見守って頂けると嬉しいです♪ (2019年2月17日 22時) (レス) id: 41934aeb67 (このIDを非表示/違反報告)
雨(プロフ) - 届くまで*モトキ楽しく読ませてもらってます!キュンキュンしたり、ハラハラしたりとても面白いです、更新が待ち遠しいほど... (2019年2月17日 21時) (レス) id: 2d8366773d (このIDを非表示/違反報告)
めいみ(プロフ) - #Mitsumaruさん» 前恋と同じようにページ追加するので大丈夫ですよー(*´ω`*) (2019年2月17日 10時) (レス) id: 41934aeb67 (このIDを非表示/違反報告)
#Mitsumaru(プロフ) - あとページ、2pしかありませんが、、大丈夫ですかっ?!(;・д・)ノ (2019年2月16日 23時) (レス) id: 4e9cfe60b6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:meimi | 作成日時:2019年1月23日 18時