部屋 * 04 ページ9
A side
流れる涙を指で救い"泣かないの"と笑われた。
無理やり笑うと"下手くそっ"とチョップされて、可笑しくなった。
でも。
「私、何も用意してなくて・・・ごめんなさい」
クリスマスはなし、そう思っていたのだ。
まさかこんな素敵なプレゼントを用意してくれていたなんて。今日は返さなくても戻ったら。
「欲しいものありますか?帰ったら私にもプレゼント贈らせて下さい」
そう言うとマサイくんは、んー、と考え始める。
マ「・・・・・あっ」
思い付いたのか、小さく声を上げたマサイくんは少し顔が赤い気がした。
* * *
マサイ side
欲しいもの、か。特に思い付くものない。また近いうちに、料理を作って貰えたり、一緒の時間を過ごしたりするのが俺にとって一番のプレゼントなのだが。
第一、俺が勝手にプレゼントしたのだからAちゃんが気にすることでは・・・
マ「・・・・・あっ」
ここまで考えてふと、強く浮かんでしまったイメージ。言ってもいいのか?拒否、されるか?・・・でも。
マ「"もの"じゃねぇけど・・・キス、したい」
口にするのがこんなに恥ずかしいとは。
Aちゃんはみるみるうちに赤くなっていく。やはり急ぎすぎただろうか。やっぱなし、そう言おうと思った時だった。
「えと、あの、どうしたら、いい、ですか?」
真っ赤な顔で不安げに見つめてくるAちゃんに、つい数秒前に口にしようとしていた"なし"の言葉は一瞬にして消し飛んだ。
マ「目、瞑って」
ゆっくりと閉じる瞼、長いまつげ。頬に優しく触れると柔らかな感覚が手のひらに伝わる。
緊張してるのか片手で服の裾を握っているのが可愛い。ゆっくりと顔を近づけるとシャンプーの香りがした。目を閉じる。
そして。
唇に柔らかさと温もりが伝わる。
触れるだけでこんなに気持ちいいだなんて。
ゆっくり離れ目を開けると、真っ赤な顔のAちゃんと目があった。
マ「プレゼント、もーらいっ」
そう言うと恥ずかしそうに笑ってくれて。だから。
マ「ね、もう1回」
頬に手を添え、ゆっくり目を閉じた・・・その時。
"コンコンコンッ"
扉をノックされる音、そして。
モ「マサイー!そろそろ時間だよー!」
あまりのタイミングに、二人してビクッと体を揺らす。目が合うと妙なドキドキ感にお互い笑ってしまった。
「撮影、頑張ってくださいね」
マ「ん。行ってきます」
荷物を持って、扉を開けた。
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めいみ(プロフ) - リバーさん» コメントありがとうございます!中々更新できずで申し訳ないです……(´;д;`)読んでいただけて嬉しいです!私もリーダー組もチリハンも組好きです♪あとロゴ組も……寧ろ全部好きです(笑)他のお話しも楽しんで頂けると嬉しいです♪ (2022年1月28日 9時) (レス) id: ca651dd0ce (このIDを非表示/違反報告)
リバー(プロフ) - 初コメ失礼します。ドキドキしながらキュンキュンしながら読ませてもらいました。続きも気になりますが、他の作品を読ませて貰いながらゆっくり待ちたいと思います。これからも楽しませて下さい。因みに私はリーダー組チリハン組推しです。 (2022年1月27日 23時) (レス) @page27 id: 749ea57b62 (このIDを非表示/違反報告)
めいみ(プロフ) - ゆゅさん» 4月……!!!ずっと気づかずで申し訳ございません!!コメントありがとうございます(´;д;`)更新が難しくなってしまいましたが、出来るだけ完結できるように頑張ります!!本当にありがとうございます!! (2022年1月15日 11時) (レス) @page27 id: ca651dd0ce (このIDを非表示/違反報告)
ゆゅ(プロフ) - 初コメ失礼します。マサイくん推しな私にとって、とてもドキドキしながら読ませて頂いてます!続き楽しみにしてます! (2021年4月18日 11時) (レス) id: 1295044a6a (このIDを非表示/違反報告)
かたくりこ - お久しぶりです!返信が遅れてしまい、すみませんでした。お元気そうで良かったです。こうやってめいみさんとコミュニケーションがとれて嬉しいです。お仕事も頑張ってください。ずっと応援してます!これからもめいみさんのペースで大丈夫ですよ! (2020年4月13日 3時) (レス) id: 2d9d7d3325 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:meimi | 作成日時:2019年10月22日 11時