【コロイカ】イカ嫌いなイカはタコを味方する (ページ7)

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偵察。ページ7

Aside

「はいAさん！」

『すまないな、いつも』

「いえいえ、頑張ってくださいね！」

渡されたのはオレンジのゲソの色のカツラとキャップと目を隠せるゴーグル(スミガードゴーグル的な)。
これは私が頼んで作ってもらったもの。
私の姿なんてどうせすぐバレる。

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『久しぶりの地上だが…やはり気に食わない。』

出来るだけイカとは会話しないでおこう、と思った矢先。

？「ね〜君ってここらじゃ見ない子だ〜！」

……面倒臭い事になった。

『……』

そもそも何故仲良く自己紹介しなければならないんだ。

？「君の名前は〜？」

『……シジミ。』

思いつきの名前を言う。
これ以上付き纏われてもやかましいだけ。

？「俺はね、ゴーグルって言うんだ〜！よろしくね！！」

『……』

差し出された手を見る。
何故握手しなければならないんだ、というかそもそも今後会うことは無かろうに。

名前を聞かれただけだ。もう無視して他の所に行って偵察しよう。
時間は限られているというのに

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『……』

名前…言わなかった方が良かった…と今更後悔。
最初から無視しとけば……

現在カフェにて。
他のイカ達を観察している。
幸いゴーグルのお陰で見られていると思われていない。

此処なら面倒臭い事なんて何も…

ゴーグル「あ、さっきの！」

前言撤回。

？「友人か？」

ゴーグル「うん！」

『はぁ…？』(ガチギレ)

？「………人違いだろ。」

ゴーグル「え、でもシジミちゃん…でしょ？」

『……』

あらぬ誤解。イカと友人になるとか考えられない。
かといって知り合いも屈辱的すぎる。

『……』

？「……」

じーっと私の方見るライダー服を着たボーイ。
何だ。

でも、もう此処らの偵察は終わった。
ここで無駄な時間を過ごす訳には行かない。

そして私は椅子から立ち上がり逃げるように次の所へと向かった。