コード・ブルー departure farewell -第２章-

life　57 ページ19

緋山side









緋「え、雪村の？」






藤「そ。雪村沙代さん、アルコール依存症だってさ。アルコールでふらついて階段から落ちたらしい。」






緋「へー…。」









階段から患者さんが落ちた、という噂を聞いて、情報通の藤川に聞いてみたところ、雪村の母親だと言うことが判明。









――――しっかり者の雪村とは似ても似つかないよねぇ…。









緋「で、今どうしてんの？藍沢が付いてんでしょ。」







藤「取りあえず外来の処置室運んで、今CT撮りに行ってるよ。」









何もないといいけど…









頬杖をつきながらボーっとしていると、突然目の前にドサッと書類が置かれた。









緋「、うわっ何、びっくりした…、雪村。」





雪「この書類お願いします、緋山先生。」









嵐のようにやってきて、嵐のように去っていく雪村の後ろ姿には怒りが滲んでいた。









緋「何だったのよ…、ていうか、何かいつもよりきつくない？」





藤「すっげーイライラしてんなー…お前何かしたんじゃねぇの？」





緋「え、何であたしなのよ。」









雪村の姿が見えなくなるまで二人でペチャクチャ喋っていると、PHSが鳴り響いた。









緋「、はい、緋山です。…はい了解。」









電話から聞こえて来たのは急患の知らせで、横にいる藤川に「行くよ」と目で合図する。









それだけで分かってくれる藤川については、もう10年の絆としか言いようがない。









私達は、足早に初療室へと向かっていった。

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