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… ページ5
「現実から？」
「現実から。…一人になりたいので出ていってもらってもいいですか？」
「しかし、もう遅いですし…下まで送りますよ。」
「大丈夫です。一人で帰れます。」
勢いよく立ち上がり、手探りで歩く。
わかってる。
無駄だって。
「何故、目を閉じているんですか。」
「何も見ずにどこまで行けるか。ただの遊びですよ。」
わかってるんだ。
ドアを開けて教室を出ようとしたらレーンに引っ掛かって転んでしまう。
「おっと、危ないですよ、そんな遊び。」
「…。」
受け止めてくれたせんせーの大きな体が妙に落ち着いて、
思わず顔を埋めてしまった。
「どうしたんですか。」
欲しいんだ。
皆と同じだけの幸せが。
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作者名：茜 | 作者ホームページ：https://twitter.com/akane_uratuku
作成日時：2015年9月20日 16時
