１００と１０と５ ページ24
〈三空千悠視点〉
先日、というか昨日、イレイザーさんがオールマイトさんを殴り飛ばすという、謹慎＆減給処分になってもおかしくない暴挙をなした。
私の感情としては「きゃ〜愛されてる〜」って感じで嬉しかったんだけど、教師が同僚を殴っちゃ駄目でしょう。いや、ヒーローでも駄目か。
まあ、ただでさえ雄英は人手不足なので、お咎めは減給だけで済んだ。しかし減給である。私が原因とも言えるトラブルで、イレイザーさんが減給だ。
なんかちょっと責任を感じてしまう。
というわけで、私は今、雄英から五駅ほどのところにある猫グッズ専門店に来ていた。
「…こういう時ほどサイドエフェクトをうざったく感じる時はないよね」
所狭しと猫グッズが並ぶ棚を見て、私はハイライトのない死んだ目で呟いた。
だってさあ、私だって私なりに色々考えてんのにさ〜。何が嬉しいかな、何なら喜ぶかな、とかね。頑張ってるのにさ〜。
それなのに！ サイドエフェクトの野郎はそんな私の思考を嘲笑うみたいに、「ほらこれが正解ですよ〜♡」って満点回答を視せびらかしてくるの。あーうざい。
そしてこんな多種多様な猫(ぬいぐるみ)に囲まれたほのぼのした時間でも、監視部隊から向けられる銃口は一瞬たりとも逸らされないんだよ。
そして何よりね！ その銃口の対象に寧人が入ってるっていうのがねっ！ そして寧人を対象とした監視員が寧人をストーカーしてるっていうのがね！！！
…私に腹を立てる資格なんてないけどさあ…。
喉の奥が煮え立つように、息が詰まるように、ぐらぐらと熱くなった。カッと顔に熱が集まる。
あれだ、幼児が泣く時の前兆。…待って、私、高校生。
「千悠、決まった？」
「決まんないもん」
「どうせ視えてるんでしょ。ほら、意地張ってないで早く買っちゃいな」
私の買い物に付き合ってくれている寧人が、呆れ顔で言った。私服姿も格好良い。
「確かにっ！ 確かに視えてるけど！」
何を贈ればイレイザーさんが一番喜ぶのかなんて視えているけれどっ！
「はいはい、子供みたいに駄々捏ねないの」
「じゃあ子供でいいー！ ずっとお子様ランチ食べるー！」
「…うちのカツカレーは？」
「食べるーっっ！！」
バッと寧人に抱きつく。
やっぱり私、一年中長袖で居よう、と固く決意した。
ぎゅうぎゅうと寧人を抱き締めると、これだからこいつは…、みたいな顔をされた。
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零奈 - 紺青さん» 嗚呼、環くんが期待通りの可愛さ……。流石です！ (2019年7月29日 22時) (
レス) id: ea99f94738 (このIDを非表示/違反報告)
紺青 - 零奈さん» 待たせてしまってすみません！ 楽しみにしててくれてありがとうございます！ (2019年7月29日 12時) (レス) id: 2583f0b797 (このIDを非表示/違反報告)
零奈 - 環くん！ 環くんが！ そろそろ出るんですね！！ 今から楽しみです！ (2019年7月28日 22時) (レス) id: ea99f94738 (このIDを非表示/違反報告)
零奈 - 紺青さん» 是非是非、座右の銘にどうぞ！ (2019年7月11日 22時) (レス) id: ea99f94738 (このIDを非表示/違反報告)
紺青 - 零奈さん» その言葉を千悠が聞いたら、「それ座右の銘にしようかな…」って真剣に悩むと思います（笑） (2019年7月10日 16時) (レス) id: 2583f0b797 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紺青 | 作成日時：2019年6月19日 18時
