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その翌日。
ヒーロー公安委員会の建物を出たところで、特徴的な赤い羽根を持つ青年が待ち構えていた。私を見つけると、ひらひらと手を振る。
「兄さんっ！」
「やっほー、千悠。元気にしてた？」
「うん！」
勢いよく返事をして抱きつく。おっと、と言いながらもよろめかないのは流石だ。あー、久しぶりの兄さん…。
「雄英、大変だったんだってね。敵連合と名乗る組織の襲撃、だっけ？」
「そう。あーもう、この一年絶対波乱万丈だよ、私のサイドエフェクトがそう言ってる」
ぐりぐりと兄さんの胸に頭を埋める。兄さんは撫でてくれる。ブラコンの私にはご褒美でしかない。
こんな状況、数多のホークスファンに刺されそうだが、もしそうなったとしても華麗に躱してドヤ顔しよう。そして出来れば仲良くなりたい。妹は同担を歓迎します。
ただしストーカー行為や窃盗を働いて兄さんに迷惑をかける奴ら、テメエらは駄目だ。
「兄さんも気をつけてね。瞬間火力がバカ高いのが居るから、そいつには力押しとかに持ち込まれちゃ駄目だよ。…多分ね、あれは、生物兵器と呼ばれる類のものだと思う、人間を素にした」
最後の一部だけを小さく耳打ちすると、兄さんは流石に動揺して息を飲んだ。
人間を原材料として兵器を造る。
おんなじだ。トリオン兵と同じだ。トリオン兵だって、元の�犧猯銑瓩鮹�ればどこかの人間のトリオン器官。心臓の近くにある見えない臓器。
そう、�狢ヾ鎰瓩澄�
読んでいた時は気づかなかった。そこまで深く考えなかった。ただ物語で表面化したことだけでも充分に楽しめたから。
でも、よく考えてみればそうだ。どうして昔の、あの時の私は気づかなかったんだろう。
トリオンは生体エネルギーだ。人間の臓器で作られるエネルギーだ。
私はこれを分かって、トリオンで造られたあの本部で、敵のトリオン兵を壊している。
胸が軋んだ。見て見ぬ振りはしない。これは私の罪。償わなければいけない罪。償う必要のある罪。目を逸らしてはいけない大罪だ。
私の命程度では償われることのない、大きな大きな罪。
開発者のレオは気づいている。私が気づいていることにも気づいている。
カイルはどうだろう。カイルなら知っていても知らなくてもおかしくない。勘が鋭くて、興味のないことには全く脳の容量を割かない人だから。
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紺青 - 零奈さん» ありがとうございます！ 頑張ります。 (2019年4月21日 9時) (
レス) id: 2583f0b797 (このIDを非表示/違反報告)
零奈 - 紺青さん» 分かりました。大丈夫ですよ。本編登場を心待ちにしています！ (2019年4月20日 22時) (レス) id: ea99f94738 (このIDを非表示/違反報告)
紺青 - 零奈さん» リクエストありがとうございます。天喰環には、番外編ではなく本編で絡ませる予定があるので、今の時点で出すことは、話の都合上出来ません。すみません。 (2019年4月20日 18時) (レス) id: 2583f0b797 (このIDを非表示/違反報告)
紺青 - サクラさん» リクエストありがとうございます。「物間とデート」という題名でアップさせてもらいました。これからもよろしくおねがいします。 (2019年4月17日 21時) (レス) id: 2583f0b797 (このIDを非表示/違反報告)
零奈 - リクエストで夢主と天喰環に絡んで欲しいです。できれば、あまり喧嘩腰ではなくほのぼのとした感じでお願いしたいです。 (2019年4月5日 23時) (レス) id: ea99f94738 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紺青 | 作成日時：2019年4月2日 0時
