７０と７ ページ28
「…ねえお三方、拘束されているこいつらの見張りを頼んでいいかな？ メティス先生、狙撃手と観測手には…」
「麻酔は既に打った」
さらりとなんでもないことのように言うメティス先生に、三人が驚いて目をパチクリする。
私はそんな彼らに構わず、メティス先生をぽんと撫でた。
「よくやった。…今から生徒全員の回収をするのは無理だね、先に敵を蹴散らそう。…ってことで、絶対に動かないでよ？」
最後に笑顔で釘を刺し、私は再び広場に向かった。
八百万ちゃんは頭が良いので、心配はいらないだろう。
「２３秒」
「本命か」
イレイザーさんが放った捕縛布を、死柄木弔はバシッと掴んだ。あの秒数は、イレイザーさんの瞬きの間隔だな。
「２４秒…、２０秒…」
「
ぶわり、薄緑色に光る大きな立方体が分割され、そのまま流星群のように広場に降り注ぐ。
こんな状況でもなかったら見惚れてしまいそうな、中々に美しい光景だ。
まァ、今は戦闘中なので、綺麗もクソもないのだが。
「イレイザーさん、下がってください」
「セイガ、状況は？」
「八百万、耳郎、上鳴、常闇と口田、爆豪と切島、緑谷と蛙吹と峰田、轟、尾白の所に、それぞれメティス先生の子機が行っています。各場所の敵は全員無力化を確認。広場に敵が多く居ることを考え、その場で待機させています」
「…そうか」
状況は良くない。むしろ悪い。
２名を除いて安否確認が済んで安全を確保出来ているとはいえ、生徒たちを一ヶ所に集めることが出来ていないのだから。
それに、青山くんと葉隠ちゃんがまだ見つかっていない。怪我はしていないだろうけど…。
でも、ここで出入り口の方、つまりまだ敵たちを制圧出来ていない場所に生徒たちを呼ぶのは、更に悪い。
ヒーロー志望生とはいえ、まだ仮免も取っていない一般人である生徒を人質に取られたら、私たちは迂闊には動けない。
私は目の前の敵たちに意識を集中した。
脳無と呼ばれた、オールマイトに対抗出来る敵。
雄英バリアを破壊した敵。
その周りにうろつくチンピラたちが数十名。
……いける。
「イレイザーさん、１３号さんが危ないです。ワープゲートの敵をお願いします。私は彼らを捕らえます」
「大丈夫か？」
「はい、大丈夫です」
へらっと、私はイレイザーさんに笑いかけた。
「私のSEがそう言ってる」
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紺青 - 零奈さん» ありがとうございます！ 頑張ります。 (2019年4月21日 9時) (
レス) id: 2583f0b797 (このIDを非表示/違反報告)
零奈 - 紺青さん» 分かりました。大丈夫ですよ。本編登場を心待ちにしています！ (2019年4月20日 22時) (レス) id: ea99f94738 (このIDを非表示/違反報告)
紺青 - 零奈さん» リクエストありがとうございます。天喰環には、番外編ではなく本編で絡ませる予定があるので、今の時点で出すことは、話の都合上出来ません。すみません。 (2019年4月20日 18時) (レス) id: 2583f0b797 (このIDを非表示/違反報告)
紺青 - サクラさん» リクエストありがとうございます。「物間とデート」という題名でアップさせてもらいました。これからもよろしくおねがいします。 (2019年4月17日 21時) (レス) id: 2583f0b797 (このIDを非表示/違反報告)
零奈 - リクエストで夢主と天喰環に絡んで欲しいです。できれば、あまり喧嘩腰ではなくほのぼのとした感じでお願いしたいです。 (2019年4月5日 23時) (レス) id: ea99f94738 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紺青 | 作成日時：2019年4月2日 0時
