..54 ページ34
.
あのオークション掃討戦があった日からいつの間にか何ヶ月もの月日が流れ、今日から新年度。夕方からホテルの一室を借りて新年度会が行われた。
和修吉時「伊東倉元、佐々木琲世、半井恵仁、林村直人、AA一等捜査官。諸君らを上等捜査官に任命する。」
あのオークション掃討戦での功績を挙げた私たちは、階級が上がった。
不知くんと才子ちゃんは二等捜査官に、瓜江くんと六月くんは一等捜査官になった。
六月くんに関しては二階級特進を遂げた。
鈴屋準特等は特等へ昇進。
私が入社した時、鈴屋特等は二等捜査官だったのに、数年で特等へ昇進した彼は本当にすごい。見習わなきゃ。
昇進の発表が終わり、目の前には美味しそうな料理が何皿も乗っかった円卓が数多く並べられている。和食、洋食、中華…どこの国の食べ物？っていうおしゃれな料理が何十人分、いや何百人分もの皿の上に綺麗によそられて円卓に並んでいる。食べてもらうのを待ち侘びているかのよう。
シャンパンが入ったグラス片手に、局長の長ったらしい乾杯の挨拶を聞き流し、ようやく！
和修吉時「乾杯！」
全員「『乾杯！』」
グラスに口をつけて、静かにシャンパンを一口飲んだ。炭酸が喉元で爽快に弾けるこの感覚は少し苦手だ。
料理に手をつけようと狙いを定めてスタスタと歩いていくと、私の目の前にスッと現れて手を振るのはアキラさんと琲世だった。
『アキラさん！準特等捜査官に御昇進おめでとうございます！琲世も上等捜査官に昇進おめでとう！』
佐々木「ありがとうございます、A上等！これからもクインクス班で一緒に頑張っていきましょうね！」
手を広げて「ハグ！」とでも言いたげな顔をしているから思いっきり抱きしめたら、私の力が強すぎたみたいで琲世が「ぐぇっ！」なんて変な声を出して3人で声を出して笑った。
真戸「琲世もAも私も昇進して更に忙しくなると思うが、精進しろ。いいな？」
『はい！精進して参ります！』
入社した時は二等捜査官だったはずなのに、いつの間にか上等捜査官に上がって嬉しいのは山々だけど、責任感が重た過ぎて胃が押し潰されそう。
喰種である滝澤さんを庇った私が上等捜査官に任命されて大丈夫なのかなと思いながら、ホテルスタッフを呼び寄せ、空になったグラスに烏龍茶を入れてもらった。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 90人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
檸檬だろう - 最近東京喰種を見て沼ったものなのですが、とっっっても面白いです！！政道君の良さが溢れててもう……本当に……良すぎて……体調にお気をつけながらまた更新していただけるといいな、と思っておきます！！！！ (7月2日 17時) (
レス) @page35 id: 36eb5f3518 (このIDを非表示/違反報告)
こう(プロフ) - 続きがよみたいです！！ (2022年10月3日 22時) (レス) id: 4a2c317405 (このIDを非表示/違反報告)
まこ(プロフ) - みぃさん» 返信が遅れてしまい申し訳ございません。ありがとうございます！最近なかなか更新ができていませんが、少しずつ更新していきますのでどうぞよろしくお願い致します。 (2021年9月15日 14時) (レス) id: bdddc99c39 (このIDを非表示/違反報告)
みぃ(プロフ) - お忙しいなか更新ありがとうございます！！無理なさらないようにしてくださいね。 (2021年9月3日 1時) (レス) id: c397bf8382 (このIDを非表示/違反報告)
さの。(プロフ) - まこさん» そうだったのですね！コロナワクチンお疲れ様でした。どうかご無理はなさらずに (2021年8月12日 12時) (レス) id: 8d3664e567 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：まこ | 作成日時：2021年5月12日 11時
