apple pie＊Sho.S＊５

205．彼女の不安 ページ10

A「ごめんなさい」






Aの手が

俺の腕にしがみつく




なんか、おかしくね？

なんでAが

突き放されたみたいに

必死な顔をしてんだよ？




今、立場的に

突き放されたのって

俺じゃねーの？







翔「なんで謝ってんの？」


A「イヤって言っちゃったから」


翔「いいよ(笑)

押し付けるつもりはないから

イヤならイヤで」


A「イヤじゃないんです」


翔「ん？」


A「自信なくて・・・」


翔「自信？」





コクン、と頷いたまま

Aは顔を上げずに

次の言葉を続けた





A「毎日一緒にいて

・・・それでも

櫻井さんに好きでいてもらえる

自信がないんです・・・」





はぁ・・・

そーゆーこと言うか





A「私なんて

たまに会うくらいがいい女です

これ以上はきっと・・・」


翔「うん」


A「近くなれば

近くなるほど、きっと・・・」


翔「うん」


A「重くなります、私」


翔「・・・うん」





なんじゃ、そりゃ？





A「だから私・・・」


翔「もういいよA

急に言い出した俺が悪かったよ

ごめんな」






そんなAも含めて

俺はコイツといる

過去の想いも、傷も

支えたい、と

癒したい、と

そう思ってるんだ



Aのこと

理解してるつもりだ






だったけど





翔「・・・なぁ、A

一つだけ、聞いてもいい？」


A「はい？」







・





・






翔「俺は

お前の元カレと同じか？」







そんなこと言うつもり

なかったんだけどな・・・




何てことを言ったんだよ

俺は・・・

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