【QK】王子様、誰を選ぶの！【izw】 (ページ29)

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魔女と視界ページ29

your side

解散して家に着いて。福良さんの優しさや今までの言動行動を思い返して少し涙が出そうになって。

私が泣くのはお門違いだと冷蔵庫から酒を取りだして呑む。少し度数のたかいお酒をそれなりのピッチで呑んですぐに出来上がる。

ばかだなぁ、と思いながらごろりとソファに寝転んだ。

酒に飲まれてふわふわとした気分のまま、私自身がどうしたいのかを考えた。

少し弱い頭で考えた結論はやはり伊沢さんが好きだということ。

他の誰かに向けられても何も感じなかった愛というものを伊沢さんから受けたいと感じたこと。

自分の中にもこんな乙女のような感情が残っていたのかと、やはりふわふわとした気分の中考えていた。

少し重たい体を持ち上げて風呂場へ向かう。適当にシャワーをあびて汚れを落とすと頭がすこしスッキリした。

携帯をみると着信がひとつ。ちゃんと帰れた？というメッセージのあと返事がなかったから、と優しい福良さんがかけてくれていた。

無事帰宅しましたよと返事を打って布団へダイブする。エアコンが効いてきて心地よい気分のまま眠りについた。

朝、起きて今日は日曜日だと思い出す。浮腫んだ瞼をつまみながら顔を洗って鏡を見て酷い顔、と1人呟いた。

少しだけ、視界が悪い。