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コンコンコン、と無機質な音がなり目が覚める
｢失礼しまぁす...あ！起きてる！｣
いつの間にか眠ってしまっていたらしい私はふかふかのベッドの上にいた。
え、まって今の時間は。 焦って時計を見ようにも手元にスマホがないどころか部屋に時計も見当たらない。
『仕事...まって..今、何時....』
焦って焦ってまた叱られる、そう考えていると呼吸が荒くなる。ヒュ、と気道が狭くなるのを感じた。
『会社...』
嫌な音が喉から聞こえる。息が上手く吸えない。私の様子がおかしいのに気づいた山本さんがこちらに近づいてくる
｢えええ！どうしよ！どうしよ！！！｣
背中をさすってくれるけれど収まりそうにない
やばい。山本さんにも迷惑をかける。そう思うと余計にひどくなる過呼吸。
｢ゆっっくり息はいて！今日は仕事休みだから！連絡しておいたから！はい僕に合わせて呼吸して！｣
え、休み？休みって？休みなのか。それなら良かった。気分が少し落ち着いて山本さんの言葉に耳を傾けられる。
ゆっくり息を吐いて吸ってを繰り返しているとだんだんと落ち着いていった。
『、あの、すみません。迷惑かけちゃって。』
謝ってばかりの人生だな。ほんと。
｢あぁ、よかった。落ち着いた....かな。その昨日のこと覚えている？｣
『あ、お陰様で、すみません。落ち着きました。覚えてます。全ド協、でしたっけ。』
頭の中を整理して昨日の言葉を思い出す
｢うん、そう。ここはその施設の管理室ね！｣
辺りは白いツルツルとした壁で囲まれており机やベッド、椅子、全て白で統一されていた。
こんなところにずっといたら気が狂いそう。
『管理室、ですか。』
｢うん。そう！管理室。言い方悪いけど許してね。｣
『いえ、それで、私どうなるんですか？』
ドナー協会、ってことは臓器提供をするのかな。幸せな最期、だっけ？なんだっけ？まあとりあえず私が死ぬことは確定している。
｢うーん、どうなるかは僕に分からないんだよね。ほら僕ただの交渉係だからね〜。僕は被験者さんと会話をしたり状況を確認したりするだけの下っ端！｣
にこにことえげつないことを話す山本さん。被験者、って？状況確認？
『とりあえず 私生きているなら仕事に行かなきゃいけないので早いとこ殺してくれません？』
そんな本音を漏らす
｢んーーいけないよ〜そんなこと言っちゃ！心臓が悪くなっちゃうよ〜｣
ぷんぷんと効果音がつきそうな怒り方をする山本さんを 少し可愛いと思ってしまった。
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聡 - 最後のたくしくんきになるぅ (2020年8月7日 14時) (
レス) id: 3b6429b52f (このIDを非表示/違反報告)
やまだ(プロフ) - いろさん» 読んでいただき、またコメントまでいただきありがとうございます..!!文章が綺麗だなんて1番幸せな言葉をありがとうございます...!!本当に嬉しい....!元ネタ知らなくても楽しめるよう文章を考えているので続き気になっていただけて良かったです！！ (2020年7月11日 22時) (レス) id: 42b7c3a68c (このIDを非表示/違反報告)
いろ(プロフ) - 初めまして！元ネタを知らないのですが文章が綺麗で続きを読む手が止まりませんでした…！応援してます…！ (2020年7月11日 17時) (レス) id: 5fbef9d1c0 (このIDを非表示/違反報告)
やまだ(プロフ) - 黄色い恐竜さん» .....ファッ推しからのコメントっま！？うぇ、ありがたいですほんとにほんとにありがとうございますっっっ (2020年7月8日 0時) (レス) id: 42b7c3a68c (このIDを非表示/違反報告)
黄色い恐竜(プロフ) - 私も好きですって言いに来ました！元設定あまり知らないので新鮮な気持ちで読んでます！めちゃリアルに想像出来る……！楽しみにしてます！ (2020年7月7日 23時) (レス) id: b6e9739407 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：やまだはなこ | 作者ホームページ：
作成日時：2020年7月7日 16時
