【QK】あなたの香水【ymmt】

アールグレイは縛られる ページ32

ymmt side

あー、楽しかったな。久しぶりにこんな感覚になったかも。

この間の余韻に浸っていると教授に呼び出される
え、単位危ない？？QuizKnockに入り浸りすぎたかな。

一気に現実に戻されたな。どうしよ。ま、もう無理だしもう1年4年生やるか。

気づけばもう撮影日 久しぶりに彼女と会う。どんな表情するんだろ オフィスではまだキャラ作ってるのかな。

少し浮き足立ちながらオフィスへ向かう。

｢こんにちは〜｣

挨拶をしてドアを開けると中から何やら騒がしい声

『だから〜それは〜、ちょっと記憶違いで...』

｢ええ〜天野さん意外と抜けてるのね｣

『伊沢さんでもそのセリフは許しませ〜ん。』

｢いやキャラ変すごいな｣

『でも間違えたのはすみません すぐ調べ直します』

わちゃわちゃと、きっと素の状態で話す彼女がいた

｢ん、山本じゃん｣

｢あ、おはようございますっ！｣

『山本さんおはよ〜ございます』

｢えっと？｣

｢山本も驚くよな〜急にキャラ変してきたんだよ｣

『あ、いや山本さんは知ってますよ〜 ふたりの秘密もありますし？』

ね？とこちらを向いてニヤと笑う彼女に動揺が隠せない。え？この一週間でなにが？

｢あ、ははそうね〜 ｣

苦笑いで返すとニコリと笑って福良さんの方へ走っていく彼女

｢え、何があったんですか？｣

｢いやいやこっちが聞きたいよ なんかこないだの記事の公正伝えてたらいきなりうぇっとか言い出してさ〜｣

｢うぇって....｣

｢あんな清楚でふわふわしてた天野ちゃんがうぇっだぜ！？驚くだろ！？｣

｢天野ちゃん？｣

｢あ、うん なんかもう天野さんって感じじゃなくない？｣

今変えたとヘラりと言ってのけるCEO 僕にだけ、見せてくれたと思って少し嬉しかったのになぁ

｢それで猫かぶり辞めていいっすか？って言いだすからこっちも驚くよね！まあ壁壊してくれたと思ったら嬉しいんだけどね。｣

そんなこんなで素を出すことにしたらしい彼女は今度は福良さんを驚かせに行っている

｢すごい変わりよう... あ、天野さんの記事ってどんなんなんですか？｣

｢ん？ああ、なんか花言葉で出したんだけどさ 勘違いして覚えていたみたいで。まあ諸説あるから勘違いでもないんだろうけど。｣

ほれ、と見せられた画面に書かれた文字を見て少し時が止まる

｢アネモネの花言葉はさ、意味が沢山あるんだけど見捨てられたとか、見放されたとかの方が...って山本？｣

伊沢さんの声があまり耳に入ってこずぼーっとしてしまった。

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