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私の頭は爆発寸前だった
男たちへの怒りはもちろんだが、どのように逃げるかを延々と計算して考える
ヒーローが来るかも怪しいこの状況
逃げ切るためには多少の痛みが必要だ
しかし、あいにく私は無個性
個性もなければ力もない
私は無力だ
グッと手を握りしめる
なぜ私は無個性なのだろう
心底自分が嫌になる
私は今大切な息子を一人で守りきらなければならない状況だ
勝哉にけがはさせられない
「爆心地が目覚める前に殺るか」
しまった！時間がない！！
私は暴れる
なんとか縄をほどきたい
そしたら助けられるのに
お願い、ほどけろ！
ほどけろ！！
私の祈りは無意味だった
男たちは暴れる私を見て勝哉を投げ飛ばす
「勝哉っ！！」
「そんなに殺されたきゃお前から殺してやるよ！！」
手首を思いっきり捕まれる
「......最後にひとついい？」
「なんだぁ？死ぬ前になにかいいたいことでもあんのか？」
「あなたの頭はおかしいわ」
ふっと笑った
最後に言いたいことを言えてスッキリした
勝哉が泣き叫ぶ姿が目に入った
私はいつもの笑みを勝哉にむけ、声を出さずに口だけ動かす
「にげなさい」
勝哉は頭がいい
説明しなくてもきっとできる
バン！バン！という爆発音と共に勝哉が走り出す
瞬時の行動に男たちは混乱していた
「ガキが逃げたぞ！！！」
「お前！なにしやがった！！」
したに叩きつけられ、右腕から嫌な音がした
男は構わず顔を踏む
「ガキはいい！この女だけで十分だ！！」
よかった
勝哉は助かる
私は目を閉じた
まぶたに浮かぶ、大好きな友達や家族の姿
「しねえええぇぇぇぇぇぇぇえええ！！！」
男の声が頭に響く
もう心を決めた
悔いはない
ただひとつだけ
勝己
最後にあなたに会いたかった
「......なに勝手に逝こうとしてんだ、ばかが
助けに来てやったぞ」
大きな爆発音と共に聞こえたのは
大好きなあなたの声だった
＊
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*koto*(プロフ) - みきさん» 私の作品で感動を与えることができて嬉しいです！！ありがとうございます！！ (2018年8月28日 22時) (
レス) id: cdc6b843c4 (このIDを非表示/違反報告)
みき(プロフ) - とてもいいお話でした！泣きました。号泣しました。自分が無力だと感じる時に守ってくれる人や支えてくれる人がいるって、当たり前のようで当たり前じゃないんだよな。っと改めて思いました！これからも頑張ってください！ (2018年8月28日 4時) (レス) id: 36e1edc774 (このIDを非表示/違反報告)
*koto*(プロフ) - ぷかぷか桃李にゃんこ二号さん» そんな嬉しいお言葉......！！！ありがとうございます！！ (2018年8月11日 14時) (レス) id: 42ccb97c79 (このIDを非表示/違反報告)
ぷかぷか桃李にゃんこ二号(プロフ) - ほんとにことさんの作る小説大好きですほんと。(鼻血) (2018年8月11日 13時) (レス) id: d641c5035a (このIDを非表示/違反報告)
*koto*(プロフ) - 紅葉さん» かっちゃんかっこいいですよね！！ちゃんと表現できててこうして読者様にも伝えることができ嬉しいです！ (2018年8月10日 16時) (レス) id: cdc6b843c4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：*koto* | 作成日時：2018年7月9日 1時
