bitter× sweet × bitter (ページ12)

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黒髪男が言うには、今彼の家には男が数人い
て、私の男性恐怖症を治す手伝いをしてくれる
かもしれないとのこと。

私は確かにこの黒髪男を信用することは出来た
が、ついさっきその隣に追いついた相馬と呼ば
れる緑頭を信用した訳では無い。

むしろ嫌っている。

｢ねえ、俺の事ゴミを見るような目で見るのやめ
てくんない！？結構傷つくよ！？｣

とか何とか言う声が聞こえるが無視だ無視。

黒髪男が

｢相馬さん！早くこの子に謝れよ！｣

と言い、そいつが昨日のことで私にヘコヘコ謝
った。

その途端、私の嫌悪感の募っていた心が溶けて
いくような気がした。

黒髪男のおかけだろうか？

私はあまり深く考えないようにした。

｢んで、俺んち来る？｣

そう聞かれて、私は小さく頷いた。

そいつは屈託なく笑って、

｢俺、マホト。で、この緑は相馬。お前は？｣

と聞いた(緑って何ぃぃい！？と聞こえたような
気がしたがガン無視された)。

私もうっすら微笑み返し、

｢A。蒼井Aです。｣

と答えた。