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「あぁ…ちょっと時期尚早だったかなぁ…
そのうち始末するつもりだったんだけど…」
火傷と煤にまみれたジークフリートを冷たく見下ろしながら、ランボーは彼の腹の上に足を乗せる。そしてその足をトントンと何回か叩いた。
「あ、が……ああ」
ジークはもう虫の息。ローが今すぐ治療しなければ間に合わない。
「まさか本気でこの島で、このまま甘い蜜を吸って生きていけるとでも思ってたのか？ 俺がこんなちんけな島でずっと居座ってる訳ねェだろ。
巻き上げるだけ金を巻き上げたら、お前も始末して"偉大なる航路"に向かう予定だったんだよ。…ったく、イラついて殺っちまったじゃねェの」
もったいないことしたぁ、とジークを見下ろしながら、ランボーはため息をつく。
「ROOM」
その隙を狙い、ローは左手を構えて、鬼哭を握り締めた。
「シャンブルズ！」
敵の真後ろに回って刀を振り下ろす。刃先はランボーの肩を深く斬りつけた。
血液が飛び散り、彼は痛みに顔を歪ませながら怪我を負った肩をおさえた。
その眼光が鋭くローを睨む。
そして手のひらをローの方に向けて握りこんだ。
「"ブラスト"」
それと呼応して、ローの右手の傍で爆発が起こった。
衝撃で鬼哭を放してしまいそうになるのを、慌ててぐっと握り締めた。
「っち…」
「死にたいわけ？ 俺今機嫌悪いの。みてわかんない？」
そう冷たい声色で言い放った彼は、次に足元のジークの手を強く踏みつける。
「ぁ、やめ、やめろ…やめてくれ…」
掠れた悲鳴を上げたジークは、バタバタと暴れ始める。が、彼の手はさらに強く踏みつけられ、ぎりぎりと音を立てて、
ぱきっ
乾いた音を立てて、彼の手が潰れた。
「ぅ、ああああっ、ぁああ！！」
悲惨な叫び声が響き、ジークはさらに激しく暴れ始める。
ローはその様子を、表情を変えずに見つめていたが、内心は冷や汗をかきたい気分だった。
人のことを言えた立場ではないが、相当な悪趣味。
引きつりそうな顔を抑えるので精一杯だった。
「うるっさいなぁ…もう静かにしててくんない？ ていうかまだ死なないわけ？ 折角痛くしないであげたのに」
ランボーの手にはジークを刺した短剣が握られていた。
そしてそのまま、その刃先をもう一度ジークの心臓に向けて突き刺そうと振りかぶった。
がきんっ
が、それはジークの心臓に刺さることなく、ローの鬼哭によって阻まれた。
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弥生(プロフ) - ブルーフェザーさん» ありがとうございますー！今ちょっとネットがない環境にいてコメント返信しか出来ない状況なので気長に待っていただけると嬉しいです！ (2021年4月17日 10時) (
レス) id: 0bb29c5719 (このIDを非表示/違反報告)
ブルーフェザー(プロフ) - 面白いです！更新待ってます！ (2021年4月14日 6時) (レス) id: d01e8aaa3e (このIDを非表示/違反報告)
弥生(プロフ) - めぐちさん» ありがとうございます！！評価トップバッター嬉しいです…！ (2020年12月13日 19時) (レス) id: 02a09e0452 (このIDを非表示/違反報告)
めぐち(プロフ) - 祝、続編です！！ひとつめの高評価入れさせて頂きました。これからも頑張ってください！ (2020年12月12日 23時) (レス) id: 0507494f21 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：弥生 | 作成日時：2020年12月12日 23時
