二十九話:敵の正体 ページ2
豆知識。ガッシェさんは、フィンセント・ファン・ゴッホの晩年の主治医、ガッシェ医師からとっています。素敵おじさんです。
大した設定もつけなかったのでどう扱おうか悩んでおります笑
＊
談話室に集まったクルー一同と、それからシノ。ハレはベッドで眠っている。
「あの男から聞き出した情報によると、
今度の黒幕は、この島の領主、ジークフリート。
先に集めた例の前領主の噂は、全部ジークフリートの仕組んだことだったんだ」
ペンギンが、集まったみんなに向けて説明を始めた。
ガッシェの話をまとめると、
ジークフリートは、前領主の統治下にあったこの島で、密輸を行い、島の中に麻薬を流した。
麻薬の噂が町に流れるころと同時に、領主のところに、新しく部下が加わった。その人物がジークフリートの手下だったのだ。
彼は、麻薬を売って手に入れた金を、領主の財政に横流しした。
そして密輸の黙認と金の横流しの噂を町にひっそりと流したのだ。
その所為で、築き上げてきた領主への信頼が、少しづつ、着実に崩れ落ちて、
領主は冤罪を着せられ、
その機を狙って、ジークフリートは領主を引きずりおろした。
そこからは、ジークフリートの独裁が続き、以前はそこまで開いていなかった貧富の差も目に見えて大きく分けられ、住む区域も二分され、
今じゃスラム街の人々から金を吸い上げ、富裕層は私腹を肥やして生活する上下構造が出来上がってしまった。
貴族のほとんどはジークフリートの悪政に加担して利益を得ているから、金の力を利用して彼を領主の座に置き続けている。町の人々は、誰の仕業なのかわかっていても、口を出すことができない。
貴族に手を出せば、自分たちがスラム街に押し込められかねないからだ。
あんな風になるくらいなら、必死に働いて、馬鹿にならないほど高額な税金を、貴族や領主におさめ続けるほかない。
うまく出来たシステムだ。
「ジークは、護衛を固めてる。ガッシェみたいなやつらを動かしてるってことは、そいつらを自分の守りにつけてる可能性が高い。
次の動きをどうするかってことだけど…、船長、作戦どうします？」
ペンギンがローにそう尋ねると、中央で腕を組んで考え込んでいたローは、ふっと顔を上げて口を開いた。
「…まずは、前領主の行方を捜す。そいつを味方につけりゃあ、町の連中もこっちの手札になるかもしれねェ」
「行方を捜すって、そんなのどうやって…」
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弥生(プロフ) - ブルーフェザーさん» ありがとうございますー！今ちょっとネットがない環境にいてコメント返信しか出来ない状況なので気長に待っていただけると嬉しいです！ (2021年4月17日 10時) (
レス) id: 0bb29c5719 (このIDを非表示/違反報告)
ブルーフェザー(プロフ) - 面白いです！更新待ってます！ (2021年4月14日 6時) (レス) id: d01e8aaa3e (このIDを非表示/違反報告)
弥生(プロフ) - めぐちさん» ありがとうございます！！評価トップバッター嬉しいです…！ (2020年12月13日 19時) (レス) id: 02a09e0452 (このIDを非表示/違反報告)
めぐち(プロフ) - 祝、続編です！！ひとつめの高評価入れさせて頂きました。これからも頑張ってください！ (2020年12月12日 23時) (レス) id: 0507494f21 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：弥生 | 作成日時：2020年12月12日 23時
