・ ページ45
「ROOM」
鬼哭を構え、男の大剣をかわしながら腹に斬りかかる。
すると、スパンッと男の胴が真っ二つに割れた。
「ぐッ…？！」
ローの能力に驚いて、男はどさりと地面に倒れ込んだ。
「な、なんだこりゃあ…！？ テメェの能力か！！」
倒れ込んだままローを睨みつけ、男は持っていた大剣を強く握りしめ、それを一瞬のうちにローの方に投げつけた。
ローはそれをひゅうっとかわし、男を上から見下ろした。
後ろでは、大剣が木の幹に突き刺さり、ミシミシと音を立てて気が倒れてしまった。
「…お前は、怪力男なんかじゃねェ。お前があの大剣を振り回せたからくりは、お前じゃなく、あの大剣の方にあったってわけだ」
「…！ っち…！」
ローはROOMを大きく展開させ、
「タクト」
後方から男の持っていた大剣を引き寄せ、それを右手に掴んだ。
ずっしりと重く、油断していたら身体が持っていかれそうなほどだ。
「…やっぱりな」
大剣の柄を見ると、不思議なメーターがついていて、ボタンのようなものが取り付けられている。メーターはメモリMaxに溜まっていて、試しにボタンをカチッと押してみる。
すると、
ひゅん、と一瞬だけ、手にかかっていた重みが無くなる。
大剣が、料理に使うような包丁ぐらいの大きさにまで縮んだのだ。
が、すぐにそれは元の大きさに戻ってしまい、柄のメーターを見ると、メモリが空っぽになって、少しずつゆっくりと溜まってきていた。
「お前の素早い攻撃の後、次に同じ攻撃をしてくるまで少し間があった。俺を舐めているのかとも思ったが、そうじゃねェ。あれは必要な時間稼ぎだったんだろ。
その証拠に、お前は大剣のままの状態での攻撃は、その重みに身体を引かれていた。それはまだメモリが溜まっていなかったからってわけだ。
お前が能力者だっていう可能性もあったが、それだとタイムラグがあることの説明がつかない。
この剣は、一瞬だけ大きさを変え、その瞬間に振り回すことで、でかくなってから強力な力を発揮するアイテムだ」
ローはガシャン、と大剣を地面に転がし、ふう、とため息をついた。
そして懐から電伝虫をとりだし、船の電伝虫に連絡を入れた。
『も、もしもし！？ 船長か！？ 無事なんだな！！？』
物凄い剣幕で電伝虫が喋る。この声はシャチだ。
それを聞いたのか、電話の奥でクルーたちがざわついて心配する声が聞こえてくる。
＿＿＿本当に騒がしい奴らだ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 109人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ONEPIECE」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
弥生(プロフ) - ももりーのさん» CV神谷浩史です笑 (2020年12月11日 18時) (
レス) id: 02a09e0452 (このIDを非表示/違反報告)
ももりーの(プロフ) - 唐突なローランドにわらいました笑笑 (2020年12月10日 0時) (レス) id: 20ef572ecd (このIDを非表示/違反報告)
弥生(プロフ) - 桃さん» コメントありがとうございます！あまりお待たせしないように頑張ります！！ (2020年12月7日 23時) (レス) id: 02a09e0452 (このIDを非表示/違反報告)
桃(プロフ) - 毎日更新楽しみにしてます！新しく連載された方も読みました！どちらもお気に入り登録して楽しみに待ってます！！頑張ってください！ (2020年12月6日 14時) (レス) id: fd04f6af33 (このIDを非表示/違反報告)
弥生(プロフ) - めぐちさん» ありがとうございます！とても励みになります！！ (2020年12月2日 16時) (レス) id: 02a09e0452 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：弥生 | 作成日時：2020年11月27日 2時
