半分こ ページ42
「俺らは確かに他人だ。
でも、今こうやって自分の気持ちを伝えることがお互いできた。
もう俺らは友人だ。」
『っ』
青い空が涙でぼやけた。
彼の言葉は、私が欲しい物だった。
辛いことを分けてみろ。
頼っていいって、ことだった。
友人。
協力し合う人のこと。
嬉しい。
ウレシイ。
私はその言葉が欲しかった。
「頼っていいんだよ」「辛いことも楽しいことも分け合おう」「友達だよ」
小説とかでよく見てた、明らかな幸せな言葉。
私に、間違いなく私に向けて言ってくれた。
赤の他人なのに。
こうやって私の事情を知りながらも、認めてくれた。
こんな私を、抱きしめてくれた。
『っ、ありが、とう。ありがとう。ありがとうっ』
ギュッと彼を強く抱きしめた。
初めて知った人のぬくもり。
まさか初めて温もりを知ったのが、さっきまで他人だった人とは思えない。
でも、もう私たちはトモダチだもの。
「まさかいきなりこんな友人になるとはな…俺も正直驚いてる。お前とは、何か同じモノがあったんだろうな。」
『っ、そう、だね。ぇへへ。』
嬉しくって涙が止まらなかった。
あ、紅白君の服に付いちゃった。。。
『ごめん、濡らしちゃっ…た…』
彼の来ている服を見て目を見開く。
間違いない。これは＿
『雄、英？』
「あぁ。雄英に通ってるんだ。」
『っ』
バッと距離を置く。
彼は驚いたように私を見る。
壁が、一つできてしまった。
貴方は出来る子私は出来ない子。
君は、ヒーロー志望なんだね…
もしかして、ヒーローになりたいから私を助けたの？
ヒーローとして、私を慰めたの？
そんなの、なんかイヤだよ…
『君は、ヒーローに、なれたいから、私を慰めたの？』
「え？」
『私を、利用シタノ？』
目を見開く私。
彼は首を振った。
「俺は人を利用なんかしねぇ。自分の個性だけで一位を目指す。クソ親父より上に行ってやる。」
彼の瞳は、夢を見ている。でも、真剣な、決心したような、引き込まれそうな瞳だった。
『…ありがとう。』
私は今日温もりを知りました。
それは、とても暖かい、幸せな気持ちになる物でした。
初めてでした。
こんな幸せな気分になったのは、初めてでした。
さっきまで他人だったのに、友人になれました。
友人第一号です。
いずくは、私は友達をやめようと思います。
彼とは、あとから考えてみればチガイがありすぎたみたいです。
誰かに愛されている彼とは、
差が、大きかったみたいです。
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西園寺氷空音(プロフ) - uniさん» ありがとうございます！とても嬉しいです！ (2018年9月24日 11時) (
レス) id: 0dcd459902 (このIDを非表示/違反報告)
uni - こういう作品すごく好きです！応援してます。続き楽しみにしています (2018年9月23日 23時) (レス) id: 516a52c2da (このIDを非表示/違反報告)
西園寺氷空音(プロフ) - リアさん» ありがとうございます！更新がんばります！ (2018年8月8日 10時) (レス) id: 04b35f3cda (このIDを非表示/違反報告)
リア - 続き楽しみにしてます！ (2018年8月8日 10時) (レス) id: 0dcd459902 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：西園寺氷空音 | 作成日時：2018年3月28日 15時
