私の ページ22
『…働かなきゃ、ダメだよね。』
ボーッと立ち上がって部屋を出る。
ギシギシとなる階段は昔の思い出を思い出させる。
私が小学4年生のころだ。
今の部屋がまだお母さんの部屋で、私はお母さんの部屋で毎日一緒に寝ていた。
お母さんは優しくて、悪いことをしてしまってもすぐに許して頭をなでてくれた。
ある日の真夜中に、下から物音がした。
あまり帰ってこないお父さんが帰ってきたらしい。
私は一か月に一回くらいしか帰ってこれないお父さんが帰ってきてくれたことが嬉しくて、一階にすぐに行くことにした。
真夜中の11時くらいだろうか。
廊下には窓が無く、光が無くて真っ暗だった。
電気のスイッチは真っ暗でわかんなくて、それに届かなかった。
恐いとは思わなかったので、お母さんは起こさないことにした。
階段の位置はなんとなく覚えていたので降りようとした。
でも一段目から踏み外してしまったのだ。
その時にお母さんが手を伸ばして私を抱きしめてくれた。
でもその代わりにお母さんは下敷きになった。
お母さんは、無個性だった。
お父さんは周りの気温を変えれる個性。
「なんで助けたの？」
この質問にお母さんは答えなかった。
いや、答えられなかったのだろう。
頭からは血を流し、痛々しかった。
ただでさえ狭い階段。
手すりにも頭を強く打ったのだろう。
なんで助けたのか。
全然分からなかった。
私は、受け身をとれる体制だったし、足から落ちたので大けがはしなかったはず。
お母さんはそれが分からなかったのかなぁなんてボーッと考えていた。
お父さんが来て病院に運ばれたけど、後遺症で、足がちゃんと動かなくなった。
お母さんは、足があまり動かなかったけど歩けた。
だから、買い物にお父さんといったけど、
帰り道に車に引かれた。
足が動かないから。
逃げれなかった。
お父さんはお母さんを抱きしめて。
「足が、
動かなかったから。」
あれ？
私のせい？
違うよね。
だってわざとじゃないもん。
お母さんも気にしないでって笑ってたもん。
あれ？
あれ？
私のせいじゃ、ないよね？
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西園寺氷空音(プロフ) - uniさん» ありがとうございます！とても嬉しいです！ (2018年9月24日 11時) (
レス) id: 0dcd459902 (このIDを非表示/違反報告)
uni - こういう作品すごく好きです！応援してます。続き楽しみにしています (2018年9月23日 23時) (レス) id: 516a52c2da (このIDを非表示/違反報告)
西園寺氷空音(プロフ) - リアさん» ありがとうございます！更新がんばります！ (2018年8月8日 10時) (レス) id: 04b35f3cda (このIDを非表示/違反報告)
リア - 続き楽しみにしてます！ (2018年8月8日 10時) (レス) id: 0dcd459902 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：西園寺氷空音 | 作成日時：2018年3月28日 15時
