会いたくない ページ13
試験から一日たった。
お昼の１４時、お昼ご飯も食べずにずっとリビングでボーッとしていた。
ソファーに座ってテレビを適当につけてみるとニュースだった。
もうすぐ雄英高校の新しいヒーロー候補入学、と。
『…いずくの事か。私は関係ないけど。』
なんか見ているのが嫌になってテレビをブチッと切ってリモコンをクッションに投げつけた。
忘れてなんかない。
今日はかっちゃんの家に行かなければいけないのだ。
でも、時間指定されてないし、メールや電話のやりとりもしていないのでいつ行ったって怒られない。はず。
『行きたくないなぁ』
昨日あんな嘘を吐いてしまったのだ。
質問してきたらまた嘘で返さなければいけないし、嘘がばれている可能性も十分に高い。
正直まぁ会いたくない人だ。
こんなことを言ったらかっちゃんはまた怒るだろうけれど、だってそうだ。
それに昨日「敵だ」って言っちゃったし。
ほんと、まじで今日は地獄が待っている。
ギューッとクッションを抱きかかえて膝を抱え込む。
スマホを何となく手に取って電源をつけてみるといずくからメールが来ていた。
【今日、気を付けてね】
そんなの分かってるっつーの。
それにいずくが試験の後あのまま家に帰っていればこんなことにはならなかったのに…っ
『何最低な事考えてんのよ。私はどんだけかっちゃんに会うのが嫌なんだ。。。』
いや、いずくの所為なんかじゃない。
自己責任なんだから。なんでいずくの所為にしてんのよ。
いずくに返信するのがめんどくさく思い、【うん】とだけ送っておいた。
たったの二文字。でも気持ちは伝わるだろう。
『はぁ、行かなきゃダメだよね。遅くいくとかっちゃんのお母さんの迷惑になっちゃう。』
そうつぶやいてソファーから立ち上がると上着を羽織って鍵を持ち、玄関に向かった。
スニーカーを履いてドアを開けると何故か雨が降っている。
少しだけれど。
さっきまでは晴れて、はいなかったな。曇りだった。
確かに雨降りそうな天気だったもんな。
でも雨は嫌いなんだよ。
お母さんとお父さんが死んだときと同じなんだよ…
あーあ。もっと早くかっちゃんの家行ってればよかった。
せめて12時位に行ってれば間に合っただろうに。
迷わなければ良った…
溜息を吐きながら傘を持って私は一歩外に出た。
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西園寺氷空音(プロフ) - uniさん» ありがとうございます！とても嬉しいです！ (2018年9月24日 11時) (
レス) id: 0dcd459902 (このIDを非表示/違反報告)
uni - こういう作品すごく好きです！応援してます。続き楽しみにしています (2018年9月23日 23時) (レス) id: 516a52c2da (このIDを非表示/違反報告)
西園寺氷空音(プロフ) - リアさん» ありがとうございます！更新がんばります！ (2018年8月8日 10時) (レス) id: 04b35f3cda (このIDを非表示/違反報告)
リア - 続き楽しみにしてます！ (2018年8月8日 10時) (レス) id: 0dcd459902 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：西園寺氷空音 | 作成日時：2018年3月28日 15時
