【コンパス】異能力：コンパス【文スト】

犯人 ページ28

マルコス「……はっ！？え、え！？」

いきなり連れ去られて驚いているマルコス。
さすがに驚くよね。
私はがしっとマルコスの肩を掴む。

『ねえマルコス。一体何があったの。どうして鬼ごっこしてるの！』

マルコス「鬼ごっことかそんな簡単なやつじゃないよ！リリカちゃんが攫われたんだ！汚らわしい男にね！あいつ……絶対許さない……」

13みたいなことを言っているマルコス。
男って、誰なの！

『誰に攫われたの！』

マルコス「知らないよ！こっちの世界のことなんて！あ、……黒い服を着てたけど……それ以外は……。」

『黒い服……』

私もこっちの世界についてはまだ知らないことが多すぎる。
ましてや人なんて知るわけない。
黒い服の人？見たことなければ聞いたことだってない。
手がかりがなんもない！

敦「黒い服……もしや……ポートマフィア、？」

『ぽ、ぽーとまふぃあ！？それ、危ないやつだよね！？』

確か……私の能力を知ったら狙ってくるとか言ってた……ポートマフィア……
そ、そんなやつにリリカちゃんが！？
で、でもなんで！？
リリカちゃんはこっちの世界に来たのは初めてなはずだし、リリカちゃんの顔を今までに見た事がある人は居ないはず……。
それにポートマフィアが私に関係している子達を襲っていると考えるとしても、さすがに私はまだ来たばかりだし。
それに私のこの力のことは絶対にまだ知られていないはず。
……じゃあもうポートマフィアじゃない、とか？
そうだったらまだいいけれど……。

敦「とにかく……追いかけるのが先だ。ぼくは普通に追いかけるから、Aちゃんは挟み撃ちにしてくれ。」

『わかった……』

挟み撃ち……たしかドロケイとかの遊びで役に立つやつだよね。
ドロボウを挟んで捕まえるやつ……
てことは、犯人よりも早く走らなきゃ行けないんじゃ……！？
いや、前に回ればいいのか……？
でもそんな体力ないし……

マルコス「……りりかちゃんは、僕が守るって決めたんだ。僕の……大切な……」

俯きながらつぶやくマルコス。
大切な、大切な仲間。
可愛い可愛い魔法少女。
私が大好きなリリカちゃん。

助けなきゃ。

見失った犯人に近づくひとつの方法→←マルコスに事情聴取！

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