【コンパス】異能力：コンパス【文スト】

大丈夫。 ページ18

乃保「な、なんで…A…？」

のほたんは目を見開き私を見つめる。
私はニコッと笑った。

『私は乃保ちゃんが心配なの。私たちがいた世界はこういうことをしても許されたけれど、こっちの世界では、絶対にしちゃだめ。ね？分かってくれた？』

のほたんがこくこくと頷く。
私はのほたんがチェーンソーを下げたのを見て女性を避難させた。
女性が心配してくれて、「大丈夫」って言ったけど、本当はちっとも大丈夫じゃない。
一瞬ものすごい吐き気がするとゴッと口から赤いものが出てきた。

『ぁ…』

血…

ぞわっとした。
今までのほたんのことで気にしていなかったけれど、私は今血を流している…
あの血を流している…

気持ち悪いっ…

太宰「Aちゃんっ！」

太宰さんがすぐに駆けつけてきて私を抱き締める。
でも血は止まることを知らない。

太宰「なんで君は…そんな無茶をするんだ！」

お説教かぁー

『でも、私が助けなきゃ、いけなかったんです。あの子は、私の大切なトモダチなんです…私が、愛している、友達なんです…』

太宰さんに抱き締められながら、太宰さんの腕を掴んで言う。
ポロポロと涙が流れる。

『いつも…助けられて、ばかりだったから…。』

足がガクッとしてしゃがみこむ。
そして意識がプツンと切れた。

与謝野先生→←私しか出来ないよ。

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