辻、女性苦手の訳2 ページ7
添木「まず、結論を言うと、俺のせいなんだよね。新之助くんの女性が苦手なのって。」
添木が話したがらなかったのは自分自身に負い目があるからなのか、と2人が思った次の瞬間、爆弾を放り込まれたかと思うような衝撃がはしった。
添木「新之助くんが女装していた俺に照れすぎて倒れたの。」
奈良坂「は?」
隠岐「ん?」
暫く空気が固まった。
最初に正気に戻ったのは隠岐であった。
隠岐「あー、えっとー。いろいろとツッコミたいところが多いんですけど…。女装って何でなんですか?」
隠岐がそう聞くと順を追って話し始めた。
添木「俺が新之助くんと会ったのは5歳くらいだったかな?
その頃、俺の見た目がまあ良かったらしくて年上のお姉さん方に誘拐されかけてね。」
次から次へと来る衝撃的な話に2人は混乱した。
キリがないので添木の話を要約すると次のようである。
添木を誘拐しようとした女性たちは所謂ショタコンというものである。
その出来事から添木は自分に対して好意を抱く人間を無意識に気にしないようにしている。
当時、誘拐されないために添木が取った手段は女装であった。父も母も忙しいため、自衛がそれしか思い浮かばなかった。
辻と会ったのはちょうど女装していた時期である。
その時までは辻も女性がそこまで苦手ではなかった。
ただ、添木の行動が悪かったのである。
添木の父は有名な指揮者であり、添木も幼少期は海外で過ごすことがあった。
そこでの習慣が身につき、スキンシップが大胆に。
また、元来の性格で人を褒めちぎる添木はこれでもかと辻を甘やかした。
辻は男兄弟しかおらず、ただでさえ女性と関わる機会がないのに添木の可愛らしさ全開のフルアタックを喰らったのだ。
それから、辻は女性が苦手というよりかは当時の添木にされたことを思い出して、女性を前にすると照れてしまうのだ。
これが辻が女性苦手の大まかな原因である。
なお、添木は小学校に上がる時に女装をやめたり、髪も短くしたりしたため、辻からの苦手範囲には入らなかった。
添木からその話を聞き、2人は頭を抱える。
奈良坂「いったい、何をどうしたらあんなに照れるんですか?」
添木「俺も小さいからしっかりとは覚えてないけど、ほら外国の挨拶って、ねえ?」
隠岐「…ああ、なるほど。」
ここにはいない辻のことを何とも不憫に思った2人であった。
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辻、女性苦手の訳 Fin.
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ヴィー(プロフ) - かなりさん» かなりさん、再びコメントありがとうございます。大分回復してきました!ご心配いただき、ありがとうございます。応援、感謝です!頑張りますね。 (2021年4月8日 20時) (レス) id: 165a850c32 (このIDを非表示/違反報告)
かなり - お久しぶりです!!お体は大丈夫ですか?入院している事は前から知っていたので、心配です。本当に遅れて御免なさい。これからも、体を休めて頑張って下さい!!ずっと小説などを応援いていきますし、愛していきます!! (2021年4月7日 21時) (レス) id: 34215c84b5 (このIDを非表示/違反報告)
ヴィー(プロフ) - 巫都さん» リクエストありがとうございます!拙いものになるかもしれませんが、精一杯書かせていただきます。話がまとまり次第更新しますのでお待ちください。 (2021年4月6日 3時) (レス) id: 165a850c32 (このIDを非表示/違反報告)
巫都 - またまたリクエスト失礼します!(笑)添木さんが東さんなど年上の人に甘えてるっていうか、弱みを見せてるようなお話が見たいです…! (2021年4月6日 0時) (レス) id: b5eb63bfb4 (このIDを非表示/違反報告)
推しが可愛すぎ(プロフ) - ヴィーさん» いえいえ、書いてくださるだけで嬉しいのでヴィーさんが看病するキャラとか書きやすいように書いてもらえたら嬉しいです!楽しみにしてます! (2021年4月3日 18時) (レス) id: 531669d108 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ヴィー | 作成日時:2021年3月2日 13時