第9話 ページ10
｢アンタら、何してんだよ｣
後ろから､聞きなれた声が聞こえた。
｢悠?」
何でこんな所にいるんだろう。
ここは雪見町からは駅七つ分も離れてるのに。
｢お前がなかなか帰らないから、伊取さんが心配してんだよ｣
ほら､帰るぞ
そう言って、悠は私の腕を掴んで歩き出した。
不良達は､『ﾁｯ男連れかよ』『可愛いのはみんなそうだ』『俺達のモテ期はまだか』
とかブツブツ呟きながら、夜の街に消えた。
駅についてから､腕が解放された。
｢アンタ力入れすぎ！痛いじゃん｣
｢るっせぇなぁ、助けてやったのにその態度かよ｣
確かにそうだ。
｢お礼の一つくらい言ってくれてもいいと思うんですけどねー｣
こちらをチラチラ見てくる。
前のこともあるし､やっぱり素直に言った方がいいかもしれない｡
｢ありがとう･･･｣
下を向きながら、小声で言った。
絶対に､『えー聞こえないんですケドー』
と来ると思ってたのに、返事がない。
｢ちょっと､せめてなにか反応を＿＿｣
顔を上げると､悠が鳥みたいな顔をして突っ立っていた。
｢何なの？あんたが言えって言ったから！｣
馬鹿にしたような対応に腹が立つ。
｢いやさ、いつものAなら絶対ここで技掛けてきたからさ｣
何じゃそりゃ。
悠の中の私のイメージがかなり大変な事になってそうだ。
｢訳わかんないし。私そんな暴力的じゃ無いよ｣
｢うぇ､自覚無しか｣
こいつ、助けた恩があると思って･･･
｢ま、そんな暴力的な奴でも女だから､夜道には気をつけろよ｣
え
｢お、んな?｣
いつも私のことをゴリラ扱いする悠が、女！？
｢あ、ちょ、今のなし､なし無し!!!｣
悠が慌てて訂正するけど、もう遅い。
｢ありがと！私お、ん、な、だからっ｣
素直に嬉しいよ。
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絹巴(プロフ) - 夜桜まおさん» ありがとうございます！ (2017年9月2日 21時) (
レス) id: e0396769c1 (このIDを非表示/違反報告)
夜桜まお(プロフ) - 完結おめでとうございます！ (2017年9月2日 21時) (レス) id: 75aebc440b (このIDを非表示/違反報告)
絹巴＠米民(プロフ) - 夜桜まおさん» 修正しました。ありがとうございました (2017年7月25日 20時) (レス) id: e0396769c1 (このIDを非表示/違反報告)
夜桜まお(プロフ) - 絹巴＠米民さん» 作品の結末楽しみにしています。作品作り頑張ってください。 (2017年7月25日 18時) (レス) id: 75aebc440b (このIDを非表示/違反報告)
夜桜まお(プロフ) - 絹巴＠米民さん» 後何個か見つけたはずなんですけど、見当たらなくなりました。 (2017年7月25日 18時) (レス) id: 75aebc440b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：絹巴 | 作成日時：2017年1月9日 20時
