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男子は7中。
次は女子。妹尾、乃愛、花ちゃん、私、トミー先生の順だ。
久しぶりの5人立ちに手に汗が滲む。
花ちゃんの離れで弓を打ち起こすとズキンっと腕が痛んで顔を顰めた。
…最悪。
痛みは続く。押手に力が入らない…。長い会の後、離すと押手が大きく下がった。
「あっ、」
七緒の声だろうか。
矢は地面を跳ね返って的に刺さる、掃き矢だ。掃き矢は的中にカウントされない。
___ﾄﾝｯ
次に軽やかな的音。横目で的を見ると真ん中に矢が刺さっていた。
流石です、トミー先生……。
腕の痛みはどうしようもないし、次の矢も押手に力は入らないだろう。掃き矢ということは…普段より上に矢を向ければ中る。
2本目は的の真下で飛んでいき感覚を掴んだ。
3本目を離すと、矢は的へと吸い込まれていく。
ちらりと男子の方を見やると、山之内以外が私をしかめっ面で見ていた。
げ…中て射なのは経験者にバレちゃうか…。
仕方ない、どうしても勝たなければならないのだ。負けたら下僕となるのだから。
_____…
マサさんが結果を伝える声が響く。
「女子混成チームの勝利だな。」
私は無言で拳を天に突き上げた。
下僕、と告げられた男子は可哀想だが女子に下僕なんかさせてたまるか。
「ごめんね…私、1本も的中しなかった。」
「いいんだよ、ゆうな。トミー先生の皆中を除いても、私の3中、乃愛と千誇の2中ずつで合計7中。これだけでも男子には負けてないんだから。」
「妹尾の言う通り！今は下僕を従えて優越感に浸っていいんだよー。」
白いTシャツに大きく下僕と書かれた文字を見つめながらにやにやしていると山之内の声が届いた。
「みんなぁ！なぁーかぁーよぉーくぅー！」
「あれ？男子はばらばらだね。」
「確かにそうですわ…喧嘩でもしたのでしょうか？」
「A、こっちに来い。」
姿を消していたマサさんに声をかけられ、手招きされたのでそそそ、近づく。
「なんですか？」
「ほら、氷。怪我してるんだろう？中て射になってまでの理由が分かる。下僕とか言ったから無理したんだな、俺が悪かった。」
申し訳なさそうにするマサさんに罪悪感が込み上げる。
「別に、マサさんのせいじゃないです。私が黙ってただけで……。」
「怪我してるなら言えよ？見ていた男子達も心配してたぞ。氷はさっき七緒が保健室に行ったんだ。後でお礼言っておけよ。」
______
修正)遼平の主人公の呼び方を名字から名前に変えました。
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ぴぴるぴー(プロフ) - 番犬ｽﾞはこれからも活躍をしてもらいます(笑)文に関しては雑にならないようにしていたので綺麗と言われて安心しました…！ありがとうございます（*^^*） (2018年12月24日 13時) (
レス) id: cd72a96e39 (このIDを非表示/違反報告)
深海(プロフ) - 綺麗な文章で読んでいて気持ちいいです！番犬最高。これからも応援しています。 (2018年12月24日 0時) (レス) id: af3085a075 (このIDを非表示/違反報告)
ぴぴるぴー(プロフ) - ありがとうございます！主人公には私が弓道で注意していることをそのままやってもらってます(笑)。更新忘れないように頑張ります〜！ (2018年12月1日 21時) (レス) id: cd72a96e39 (このIDを非表示/違反報告)
四郎(プロフ) - 私も今部活で弓道をしているので、主人公の凄さっぷりがよく分かります！！的中連発とかいつかしてみてぇ…。更新頑張ってください！！ (2018年12月1日 2時) (レス) id: 6e9081cabc (このIDを非表示/違反報告)
ぴぴるぴー(プロフ) - そう言ってもらえてとても嬉しいです(´･･`)張り切りすぎて画面割らないように気をつけます！ (2018年11月26日 1時) (レス) id: cd72a96e39 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぴぴるぴー | 作成日時：2018年11月19日 1時
