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7話 ページ31

榛原「・・・ただいま帰りました」

深海「お帰り」


涼星さんは私の方を見て微笑んだ

その瞳がキュウっと細くなって私の首筋あたりを見る

刺すように


深海「誰にやられた?」

榛原「っ!」


条件反射で首筋を隠すと

こちらに歩いてくる涼星さんの瞳が余計に鋭くなった


深海「俺の質問に答えろ」

榛原「答えられない、です・・・!」


呟いて首を横に振ると

涼星さんは小さく舌打ちをした


榛原「・・ごめん、なさい」

深海「そこに座れ」


指で示された場所に座ると、涼星さんは消毒液のようなものを持ってきて

私の首筋の傷に吹き付けた

少ししみて痛い

涼星さんが私の頭に手を置いて固定する

直後に彼は首の傷に指を突っ込んだ


榛原「っ!!?」


声にならない悲鳴を上げてもがいても、涼星さんは全く放してくれない

それどころかさらに深くまで傷口をえぐるように薬を塗る

あまりの痛みに涙を流しながら

前にもこんなことがあったような気がする、という考えが頭によぎる


やっと解放されてソファに倒れこむと、涼星さんが心配そうに私の額に触れる


深海「痛かったな。悪かった・・・消毒しておかないと後から困るんだ」


どうやら私に対して怒っていたわけではないようだ

ほっとして顔を上げると

涼星さんの目が赤い


そういえば

さっき血を吸われたとき真さんの目は、赤かった

カラーコンタクトかと思ったけど

この血のような赤さは・・・・


榛原「涼星さん」

深海「?」


聞いてはいけないような気がするけど

聞かなければ何も始まらない


榛原「涼星さんは、吸血鬼、なの?」


問われた彼は私から手を離し

溶けてしまいそうに淡く、微笑んだ

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大草原ぴえん丸 - すごい良いですね!(数年前の作品にすみません!) (8月17日 21時) (レス) @page2 id: 8e4784552b (このIDを非表示/違反報告)
なめこ好き - メッチャ私のお気に入りになりました!(*^^*)頑張ってください! (2018年9月17日 20時) (レス) id: 2f8ccb0650 (このIDを非表示/違反報告)
ダダ - このお話大好きです。続き楽しみに待っています。 (2017年6月7日 19時) (レス) id: 3e11cade8a (このIDを非表示/違反報告)
レン - 続き、楽しみにしてますね♪更新頑張ってください! (2017年5月24日 9時) (レス) id: b50ec71b84 (このIDを非表示/違反報告)
るな - のんちゃんさん» 良いですよね!特別感が生まれる笑 (2017年3月5日 19時) (レス) id: 778efceaa7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:タケノン | 作者ホームページ:http  
作成日時:2013年8月5日 14時

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