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逃げられないように、縛り付けた。
見えない蔦で。
その蔦には、毒があった。
僕の毒。
少しずつ、貴方に浸透しておかしくしていった。
この時止めていたら
きっとこんなことにはならなかったんだ。
でも僕は知らなかった。
なにも知らなかったね。
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傍に居ても埋まらない
この寂しさで満たされた隙間を
貴方で埋めて欲しかった。
いっそ張ち切れる程大きな愛で
僕を包み込んで欲しかった。
それは、そんなに難しい願いだった?
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ずっと良い子をやってきたじゃない。
成績も良くて物分かりも良くて。
それの一体なにがいけなかったの?
僕の..なにがいけなかったの?
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貴方を求める僕を見る
その冷え切った虚ろな瞳。
その先になにを見ていたの? 貴方は。
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僕と同じくらい、いや僕よりもっと
愛して欲しいと願っただけじゃない。
もっと愛しい瞳で見つめて
もっと僕の傍に来て
ただありふれた温かい普通の毎日求めただけじゃない。
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皆は当たり前に持ってる。
ありふれた家庭に産まれて、幸せに生きる人生。
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どうして...僕のもとには訪れなかった?
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ただ僕は、幸せになりたかっただけだよ。
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一緒にご飯を食べて、テレビ見て笑って
同じ時間過ごして共に生きていく。
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僕の願いは、たったそれだけだったのに。
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なにも叶わないまま、終わりを告げた貴方との日々。
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そんなに貴方を苦しめていた?
僕の愛は間違っていた?
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だって愛し方がわからなかったんだ。
僕にはこの方法しかなかった。
縛り付けるしかなかった。
余所見なんてしないように。
何処にも逃れられないように。
それが間違ってるって本当は
僕だって気付いてたよ。
でもそうしないと不安だったんだ。
ひとりにはなりたくなかったんだ。
でも貴方は、そんな僕をひとりにした。
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ひとりにしたまま、消えてしまった。
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もう見ることの出来ないその後ろ姿。
どうして置いて行ったの?
置いて行かないで、ひとりにしないでって...
言ったじゃない。
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嘘吐き。
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時雨(プロフ) - ソラさん» 最後までありがとうございました。わかってもらえて良かったです。こんなミンギュ欲しいですね笑本当にありがとうございました (2017年7月26日 16時) (
レス) id: 822bde301f (このIDを非表示/違反報告)
ソラ(プロフ) - ついに終わってしまったんですね、、、！悲しい、とかそんな簡単な言葉で表せないような作品でした（ ; ; ）時雨さんの文才に最後まで驚きでした！そしてミンギュのヌナになりたい人生でした... 素敵な作品ありがとうございましたo(^▽^)o (2017年7月22日 19時) (レス) id: 0417d6889a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：時雨 x他1人 | 作成日時：2017年6月16日 3時
