MOONLIGHT ページ25
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なにもかも忘れないから、なにも言わない。
どんな朝が来てもどんな明日が来ようとも
キミ以外これ以上なにも要らないから
もうなにも言わないね。
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東京に移動してこなすスケジュール。
仕事を終えた後皆で乗った夜景クルーズ。
海上から眺める東京の光の中にどれだけの人が居て
この美しい夜景を造り出しているんだろうか。
どれだけの人がその中で暮らし
どれだけの哀しみや幸せがその中にあるんだろうか。
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皆で楽しく会食を終えた後
ホテルに帰って来てふたり。
窓から見下ろす東京の街。
感じる君の気配。
ねぇ、今日も月が出てるよ。
ほら、綺麗に。
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『綺麗だね』
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なにも言わない君に。
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HS「...綺麗なのはヌナの方です」
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堕ちた低い声。振り向いた僕。
重なった視線。僕の瞳に映る君の姿は
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HS「ヌナが綺麗だから、月が綺麗なんです」
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僕を見つめる、その瞳が綺麗だ。
哀しくて冷たい空気が流れるこの部屋でふたり。
手放せない僕と、手放したくない君。
僕達にはきっと、未来なんて何処にもない。
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もうなにを言っても全て手遅れな僕達は
空白を持て余す夜に溶けてなくなってしまいそうだ。
なくなってしまえばいいのにと思った。
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君の瞳に映る美しい僕の姿のまま
時が止まってしまえばいいなんて。
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HS「...こうやって二人、月を眺める時間だけ
時を止めることが出来たらいいのに。
そしたら俺にも少しは光は見えましたか?」
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切ない君の瞳。光なんてなくても。
彷徨い歩くことを君は選んだ。
確かめるように、何度も繰り返す。
苦しいだけの夢。
でもそれが君の最後の望みなら。
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『...僕になんて言って欲しいの?』
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全部嘘でもそれでも僕の傍に居たい?
何度見せつけられても一番になれなくても
それでも僕の傍を離れたくない?
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HS「...何も言わなくていい。
もう何も言わなくていいから
俺の瞳を見つめ返してください。
ずっと」
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時雨(プロフ) - ソラさん» 最後までありがとうございました。わかってもらえて良かったです。こんなミンギュ欲しいですね笑本当にありがとうございました (2017年7月26日 16時) (
レス) id: 822bde301f (このIDを非表示/違反報告)
ソラ(プロフ) - ついに終わってしまったんですね、、、！悲しい、とかそんな簡単な言葉で表せないような作品でした（ ; ; ）時雨さんの文才に最後まで驚きでした！そしてミンギュのヌナになりたい人生でした... 素敵な作品ありがとうございましたo(^▽^)o (2017年7月22日 19時) (レス) id: 0417d6889a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：時雨 x他1人 | 作成日時：2017年6月16日 3時
